中務裕太×吉野北人×木村慧人×日髙竜太 Jr.EXILE特別インタビュー 互いの印象からEXILEヘのリスペクトまで語り合う

Jr.EXILE、EXILEヘのリスペクト

「初心に帰る感覚でMV撮影することができた」(木村)

ーーFANTASTICS「Each Other's Way 〜旅の途中〜(原曲:2011年リリース)は温かなミディアムナンバーで、4組の中で唯一、キッズが登場する作品ですね。

【Music Video】FANTASTICS from EXILE TRIBE / Each Other's Way 〜旅の途中〜

木村:そうですね。今回のMVには“Dreams For Children”というテーマがあったので、キッズたちにも参加してもらって撮っています。僕自身がキッズの頃にEXILEさんのこの曲のMVに出演させてもらったので、初心に帰るような感覚がありました。僕は今までEXILE TRIBEの中でもずっと後輩だったので、キッズと接する時にどう接したらいいかわからない……と思っていたんですけど、撮影も楽しく進められましたし、FANTASTICSにしかできないような表現になったかなと思っているので、たくさんの方に観ていただきたいです。

ーーすごくしっくりくる選曲でした。これまでのライブでもカバーしていましたよね。

木村:していました。今回、4曲をカバーさせていただいたんですが、どれもこれまでにツアーでも披露していた楽曲です。「Each Other's Way 〜旅の途中〜」と「Flower Song」は僕らのライブ時とそれほど変わっていないんですけど、「VICTORY」と「Someday」は結構アレンジが加わったりしたので、新鮮味も感じていただけるのではないかと思います。

木村慧人(FANTASTICS)

ーーさっきFANTASTICSにしかできない表現という言葉がありましたけど、メンバーが揃ってドラマに出たり、FANTASTIC 6として舞台にも立っていたので、表現力の部分でもその成果を実感する部分はありましたか。

木村:各自の表現力や引き出しが広がった感じはあります。普段のライブやMCなどでもそうですが、今回の作品でも自分たちの世界観をしっかり作れていると思うので、見せ方の部分でも成長を実感できました。

ーーそして、BALLISTIK BOYZ「Touch The Sky」(原曲:2007年リリース)に関しては、アルバム取材でも少し伺いましたが(※1)、ラップの組み込み方などアプローチが原曲とかなり違っていて、真っ赤なビジュアルも含めて印象が強かったです。

BALLISTIK BOYZ from EXILE TRIBE / 「Touch The Sky」Music Video

日髙:僕らは全員が歌って踊りますし、ラッパーもいるのでメロの部分から完全に違ったアレンジにしていて。カバーというよりも“BALLISTIK BOYZバージョン”的な捉え方で、新たな「Touch The Sky」に変化させたような感覚でした。僕たちらしい作品になったなという手応えがありましたし、先輩方やファンの皆さんからもすごく評判がよくて、嬉しかったです。

ーー他の3組もそうですけど、メンバーの皆さんが円を描くような立ち位置になって、カメラがぐるっと回転しながら一人ひとりを追っていく演出は、原曲MVのオマージュですよね。

日髙:まさにそうです。EXILEさんも実際に使っていた機材、円形のステージで撮影を行いました。でも、いざ自分たちが立ってみたら円形のステージはバランスが悪いですし、カメラが回転する速度も1周1秒以下でめちゃくちゃ高速なので、実は結構怖かったですね(笑)。それでも原曲のMVを観てみたら、皆さんガンガン踊っていたので、「よし、僕らもやってやろう!」とテンションを切り替えて頑張りました。

日髙竜太(BALLISTIK BOYZ)

ーー各グループのMVでEXILEをオマージュしつつも個性の光るアレンジを加えていて、そのバランスが絶妙だなと思います。YouTubeのコメント欄も、MVを観たファンの方々が「原曲も聴いてみたけどやっぱりレジェンドのEXILEはすごい!」とか「原曲のMVと見比べると、ここがこうだよね?」といった話題で盛り上がったりしていて、例えばJr.EXILEによる『BATTLE OF TOKYO』の時ともまた違うリアクションで興味深いなと思ったのですが。

中務:確かにそうですね。僕自身としては動画などを観直してみて、当時からめちゃめちゃ難しいことをやっていたんだなとすごく感じました。振り返ればGENERATIONSのボーカル2人もレコーディングでは苦戦していたみたいですし、やはりEXILE ATSUSHIさん、EXILE TAKAHIROさんってすごいんだなって改めて思いましたね。

吉野:僕もカバーするにあたって改めて楽曲を聴き直したりして、歌に関してはATSUSHIさんもTAKAHIROさんも率直に「やっぱり天才だ、すごいな」と思いましたし、真似しようと思ったところで難しいから、再現はできないなと。だからこそ自分なりのフィルターを通した上で歌うように心掛けましたね。今回4曲やらせてもらいましたけど、EXILEはいろんなジャンルで戦ってきている方々なので見せ方についても完成されたものがあって、そこがすごく偉大だなと改めて思いました。

ーー木村さんがパフォーマー視点で見たEXILEのすごさってどんなところでしょうか。

木村:メンバー一人ひとりのエナジーの強さですかね。例えばEXILEさんをドームで観ていても、後ろの席までパフォーマンスがしっかり届いているのが伝わってきますし、そこにすごく憧れるというか、僕たちももっと頑張らなきゃと思うポイントでもあります。あと、1曲1曲のパフォーマンスが全然違っていて、自然にワクワクさせられるんですよ。「Each Other’s Way 〜旅の途中〜」は振り付けがわかりやすくて踊っていてすごく楽しいし、歌詞もどんどん頭に入ってくる感じなので、カバーして改めてその魅力に気づかされました。

ーーBALLISTIK BOYZは全員が歌って踊るので比較が難しい部分があると思いますが、カバーで難しさを感じたポイントというと?

日髙:それは僕もほくちゃんと一緒で、主に歌の部分ですね。改めてATSUSHIさん、TAKAHIROさんの偉大さや自分の実力不足も痛感したので、レコーディングがすごく学びの場になりました。表現の幅や引き出しも実際に増えたと思います。お二方の歌い方を真似ても敵わないとわかっているので、あえて自分らしさを出してみて、それが楽曲にはまるように工夫してみようとBALLISTIK BOYZメンバーもそれぞれ試行錯誤したと思うんです。そうしたら結果的にいい形で楽曲が生まれ変わったなという手応えがあったので。

「EXILEは先陣を切ってシーンを作ってきた人たち」(中務)

ーーでは、テクニカルな部分以外で、皆さんがアーティストになったからこそ感じるEXILEというグループのすごさとは、どんなところでしょうか?

中務:EXILEを結成してからそんなに経たない頃に、当時のオリジナルメンバー一人ひとりで資金を出し合って会社(現在の事務所であるLDHの母体となる有限会社エグザイルエンタテイメント)を設立したんですよね。社員をやりながらアーティストもやっていたというのは、今の自分たちに置き換えて考えると絶対無理だろうなというのはあります。そういった歴史の積み重ねがあって、今自分たちがいい環境で活動させてもらえていることを改めて感じますね。

ーー私はEXILEのデビューシングル『Your eyes only ~曖昧なぼくの輪郭~』でも取材させてもらっていたんですけど、ボーカルのお二人だけでなく、パフォーマーの方々も楽曲の世界感やステージングについてしっかり語っていたのが印象に残っているんです。当時はダンスボーカルグループがまだ少なくて、ラッパーやダンサーはどちらかといえばグループの飾りみたいに捉えられる風潮がありましたし、音楽番組でもマイクを向けられることが少なかったと思います。表に立つ存在としてダンサーを“パフォーマー”と呼び始めたのはEXILEからだと思いますし、そうやって歴史を重ねてきて、今となっては音楽シーンの中でダンサーや振付師の方々がちゃんと尊重される形に変わってきましたよね。

中務:『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)でも曲紹介のときに振付師の名前が出てくるようになりましたからね。そういった部分でも先陣を切ってシーンを作ってきた人たちだと思います。

吉野:僕が感じるすごい部分は“謙虚さ”ですかね。HIROさんをはじめ先輩方には「いくら売れても謙虚であれ」「挨拶をちゃんとするのが人としての基本」と常に言われてきて、僕らもそれは肝に銘じているんです。国民的アーティストになって20年も一線で活躍できるというのは、スキルの部分だけでなく、そういう謙虚さだったり、周りの人達に信頼されて愛されているからこそだと思いますね。

木村:少年心とチャレンジ精神を忘れないグループという印象はずっとありますね。歌やダンスを突き詰めた先に、舞台とか違う分野にも視野を広げて挑戦していますし、EXILEさんを見ているだけで毎日が楽しくなります。かつ、コラボなどでいろんなジャンルのプロを巻き込んでいけるだけの力を持っているのもEXILEさんのすごさじゃないかなと思います。

日髙:初期のオリジナルメンバーの構成から、先を見据えてグループの形をどんどん新しく変化・進化させてきて、それが結果的に時代にもフィットしていて……20年間こうやって日本のモンスターグループとして活動できているというのがEXILEさんのすごさなのかなと思います。あと同じ事務所の後輩として、背中を見させてもらっていく中でも常に感じるのは、慧人くんも言ったように皆さんのチャレンジ精神ですね。ここまで大きなグループになってもまだいろんなことに挑戦しようとしていて、学ぶことがたくさんあります。

ーー音楽やダンスといったパフォーマンス面から人間力まで、話のスケールがだいぶ大きくなりましたね。

吉野:やっぱりHIROさんがすごすぎるんだと思います。

中務:先見の明が半端ではないですよね。さっきのダンサーや振付師の立ち位置の話にもつながりますけど、大げさではなく、EXILEが時代の先を見ながらそういう“文化”を作ってきたんだと改めて感じますね。

※1:https://realsound.jp/2021/11/post-909749.html

■リリース情報
THE RAMPAGE from EXILE TRIBE
『THE RAMPAGE FROM EXILE』発売中
[CD+DVD] ¥3,200税込/[CD] ¥1,500税込
配信はこちら:https://therampage.lnk.to/NL_DLSTR
<収録内容>
・CD
1. No Limit
2. あなたへ
3. BOW & ARROWS
4. STEP UP
5. No Limit (Instrumental)
6. あなたへ (Instrumental)
7. BOW & ARROWS (Instrumental)
8. STEP UP (Instrumental)
・DVD
1. No Limit (Music Video)
2. The document of “No Limit”
EXILE TRIBE LIVE TOUR 2021 “RISING SUN TO THE WORLD”
3. SILVER RAIN
4. HEATWAVE

BALLISTIK BOYZ from EXILE TRIBE
『BALLISTIK BOYZ FROM EXILE』発売中
[CD+DVD] ¥3,200税込/[CD] ¥1,500税込
配信はこちら:https://ballistikboyz.lnk.to/TTS_STRDL
<収録内容>
・CD
1. Touch The Sky
2. FIREWORKS
3. THE NEXT DOOR / PKCZ® feat. BALLISTIK BOYZ
4. Heads or Tails
5. Touch The Sky (Instrumental)
6. FIREWORKS (Instrumental)
7. THE NEXT DOOR / PKCZ® feat. BALLISTIK BOYZ (Instrumental)
8. Heads or Tails (Instrumental)
・DVD
1. Touch The Sky (Music Video)
2. Long for EXILE 〜 EXILEへの憧れ 〜 (Documentary Movie)
EXILE TRIBE LIVE TOUR 2021 “RISING SUN TO THE WORLD” (Live Movie)
3. ANTI-HERO’S
4. Animal

FANTASTICS from EXILE TRIBE
『FANTASTICS FROM EXILE』発売中
[CD+DVD] ¥3,200税込/[CD] ¥1,500税込
配信はこちら:https://FANTASTICS.lnk.to/EOW_DLSTR
<収録内容>
・CD
1. Each Other’s Way 〜旅の途中〜
2. Flower Song
3. VICTORY
4. Someday
5. Each Other’s Way 〜旅の途中〜 (Instrumental)
6. Flower Song (Instrumental)
7. VICTORY (Instrumental)
8. Someday (Instrumental)
・DVD
1. Each Other’s Way 〜旅の途中〜 (Music Video)
2. Dreams For Children
EXILE TRIBE LIVE TOUR 2021 “RISING SUN TO THE WORLD”
3. STOP FOR NOTHING
4. OVER DRIVE

GENERATIONS from EXILE TRIBE
『GENERATIONS FROM EXILE』発売中
[CD+DVD] ¥3,200税込/[CD] ¥1,500税込
配信はこちら:https://GENERATIONS.lnk.to/SS_DLSTR
<収録内容>
・CD
1. SUPER SHINE
2. Together
3. Angel
4. 時の描片 〜トキノカケラ〜
5. SUPER SHINE (Instrumental)
6. Together (Instrumental)
7. Angel (Instrumental)
8. 時の描片 〜トキノカケラ〜 (Instrumental)
・DVD
1. SUPER SHINE (Music Video)
2. “RESPECT to EXILE” (Document movie)
EXILE TRIBE LIVE TOUR 2021 “RISING SUN TO THE WORLD”
3. You & I
4. Make Me Better

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