古川毅、2021年に衝撃を受けたアーティストを語りまくる ポップミュージックの未来を感じる4組

スパドラ古川毅『カタリタガリ』第8回

■藤田織也

 いまもっとも注目している同世代のアーティスト。ニューヨークで音楽を学んでいた経験があるんですが、実は僕、その頃から彼の活動をチェックしていて、「歌、めちゃくちゃ上手いな」と思っていました。

 帰国後はBleecker Chromeというヒップホップユニットを結成して、その活動と並行してソロでもデビュー。PETZ(YENTOWN)さんやAK-69さんの作品にも参加している、ルーツのしっかりした実力派でありスター性もあるシンガーです。これまでに出した曲だと得に「MIRROR」が好きで。最近のThe Weekndっぽい雰囲気を持ち前のセンスで自分のものにしていると思います。

 音楽的には歌い回しなどを聴いていても、R&Bやヒップホップ、ネオソウルや昔のソウルがもっとも大きなルーツだと思うのですが、それだけではなく、もっと包括的にオルタナティブなカルチャーを好んでいるような気がします。彼のInstagramをチェックすると、70年代後半から80年代の頭にパンクを通過したテクノポップのような音楽をやっていたPLASTICSのアルバム『Welcome Back』(1981年)のジャケ写をアップしていますし。あとはファッションも興味深くて。同じくInstagramを見て、現行のシーンだけでなく昔のアーカイブを調べることが好きな僕と、同じような思考を持っているのではないかと、一方的にシンパシーを感じています。だから、優劣じゃないですけど彼に負けないようにしっかり力をつけて、同世代同士で何かおもしろい仕掛けができるようになるところまでいきたいですね。

藤田織也 - MIRROR (OFFICIAL VIDEO)

 今回挙げたアーティストは、まずいちリスナーとしての僕の2021年を豊かに彩ってくれました。そしてポップミュージックの未来を見たときにもすごくワクワクします。自分たちの個性をどう捉え、どうやったら世界に通用するエンターテインメントに昇華できるのか。みなさんのセンスには、僕らSUPER★DRAGONがこれからいろんなことにチャレンジしていくうえでのヒントもたくさんある。日々勉強、と言うと堅いですが、素晴らしい文化からいろんなことを吸収しながら自分たちのできることを探して、いい作品、いいライブをお届けしたいと思っていますので、来年もよろしくお願いします。

211224_katari2
211224_katari3
211224_katari4
211224_katari5
211224_katari6
211224_katari7
211224_katari8
previous arrow
next arrow
211224_katari2
211224_katari3
211224_katari4
211224_katari5
211224_katari6
211224_katari7
211224_katari8
previous arrow
next arrow

合わせて読みたい

『毅の“カタリタガリ”』第1回 シーンを動かした4人のボーカリスト
『毅の“カタリタガリ”』第2回 影響を受けた“歌詞”
『毅の“カタリタガリ”』第3回 “ファッションと音楽”
『毅の“カタリタガリ”』第4回 表現のインプットとなった3組
『毅の“カタリタガリ”』第5回 新たなスタンダードを築くアーティスト4組
『毅の“カタリタガリ”』第6回 憧れる3人の“超役者”
『毅の“カタリタガリ”』第7回 圧倒的なミクスチャー感覚を持った4組

古川毅 Twitter:https://twitter.com/tsuyoshi__0227
古川毅 Instagram:https://www.instagram.com/tsuyoshifurukawa_227/
SUPER★DRAGON オフィシャルサイト:https://super-dragon.jp/

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「連載」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる