SUPER★DRAGON 古川毅、影響を受けた俳優を語りまくる 憧れる3人の“超役者”

スパドラ古川毅『カタリタガリ』第6回

 この連載も今回で6回目。もし1年続けられるとすれば(まずそこまではいきたいのでご感想お待ちしています!)、ちょうど折り返したところになる節目ということで、今までは音楽を中心に話をしていたところから、さらに視野を広げてお届けします。

■古川毅が影響を受けた俳優

 僕がSUPER★DRAGONだけでなく俳優としての仕事もいただけるようになったのは5年くらい前。そんななか、音楽グループとしての活動と俳優業の違いについて聞かれることもよくあったんですけど、両者を比較して云々の前に、俳優って本当に難しいということに尽きてしまってうまく話せなかったんです。でも最近ようやく掴み切れなかった光みたいなものがほんの少し見えてきた感触があって、それも幻かもしれないとか思いつつも、今回のテーマにしました。

 じゃあなぜ5年以上もやっていてようやく今“ほんの少し”なのか。それはSUPER★DRAGONという軸に甘えていたから。もちろん俳優だってやりたくてやっていることで、やらせてもらえる環境があることはめちゃくちゃ幸せなこと。「俺は音楽の人間だから」みたいな変なプライドがあったわけではなく、全力で臨んではいたんですけど、もともとはアーティスト志望で実際の活動も音楽の占める割合が圧倒的に多かったから、例えば何か失敗をしたときに心のどこかで「俺にはSUPER★DRAGONという戻る場所がある」みたいな感覚があったことは否めなくて。でも本当は逆なんですよね。SUPER★DRAGONという名前が後ろにあるからこそ、古川毅が一人で外に出たときにはなおいっそう頑張らなくてはならない。そのことに気がつけた場面が何度かあったんです。

 なかでももっとも大きかったのは、菅田将暉さん主演のドラマ『3年A組 —今から皆さんは、人質です―』に出演したこと。高校を卒業してからの作品だったんですけど、学校以上に学校していたというか、学校では教えてもらえないいろんなことがそこにありました。まずは同世代の俳優たちと出会ったこと。そこで自分との力の差を痛感したんです。そして作品が順撮りだったこともあって、菅田将暉さん演じる柊一颯先生を通じて、人間として強く生きていくための覚悟を学びました。自然と涙が出てきたり、ときには涙が枯れるくらい泣いたり、もう刺激しかなかったですね。

 僕が文化について語る連載なのにいきなり自分語りしてしまいましたが、それって僕のメンタルの話だけでなく、俳優としてのスキルアップにもすごく重要なことなんです。ドラマや映画って、物語があってそれぞれ役があって、みんなで作り上げていくもの。だから役柄や依頼してくれた人やスタッフのことも含めて、人の気持ちを理解しないといけなくて、そこで一人だけ浮き足立っているとすべてが台無しになってしまいます。そのうえに一人の俳優としてのポリシーがないとやっていけない。今回はそういう文脈で僕が憧れている先輩方について語っていきます。

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