乃木坂46 樋口日奈&鈴木絢音が考える、グループのターニングポイントとこれから 生田絵梨花の存在やシングル曲への本音も

乃木坂46 樋口日奈&鈴木絢音インタビュー

(生田絵梨花は)刺激をたくさん与えてくれる人

ーーそういえば、前回のインタビュー(※2)で樋口さんが「君に叱られた」(2021年9月発売の28thシングル)を初めて聴いたときに「今までの乃木坂の曲とはイメージがちょっと違っていたので、『これ、乃木坂が歌うんだ?』と戸惑った」とおっしゃっていましたよね。それを踏まえてお聞きしたいのですが、おふたりが思う「乃木坂46らしい楽曲」を言葉で言い表すと、どういうものでしょう?

樋口:私はイントロで決まるんじゃないかなと思っていて。乃木坂の表題曲って「インフルエンサー」だったらイントロからカッコいいし、「シンクロニシティ」は凛としてキラキラしている。そのどれもが乃木坂らしいもので、今回の「最後のTight Hug」も初めてイントロを聴いたときに「あ、これ乃木坂っぽい!」とすぐに感じました。

乃木坂46『最後のTight Hug』

ーーそれこそ「君の名は希望」や「サヨナラの意味」みたいに、最初のピアノの一音が鳴ると凛とした世界がパッと広がる感じが、乃木坂46の曲という印象もありますよね。

樋口:本当にそうなんです。伝わるかわからないですけど、“歩いている感じ”があるのが乃木坂っぽいというか。

ーー言わんとしていることは伝わります。鈴木さんはいかがですか?

鈴木:これは私が個人的に感じていたことなので、もしかしたらほかの坂道グループにも当てはまるかもしれないですけど、例えば「君に叱られた」の歌詞って〈電車の中はうるさくて 知らずに声が大きくなってた〉とか〈他人の話 聞こうとせずに 自分の答えを押し付けた〉とか、最初のほうがすごく具体的に描かれているじゃないですか。なのに、途中で〈愛は甘えられるもの 許してくれるもの〉と壮大なテーマに変わっていく。その具体的な描写と抽象的な描写が1曲の中に入り混じっているのが、すごく乃木坂っぽいなと私は感じていて。「インフルエンサー」も〈ミュージックやファッションとか 映画や小説とか〉とジャンルを絞ってくるのに、サビでは〈自転と公転みたいに〉と急に宇宙に広がるし、それを違和感なく散りばめているところが乃木坂らしいのかもしれないなと思います。あと、具体的な描写は自分にも当てはまることが多くて、そこが共感を生むのかなと思ったりします。

乃木坂46『君に叱られた』

ーー序盤に誰しもが思い浮かべやすい単語やフレーズを並べて共感を生んで、サビで主題を提示するみたいな、秋元康さんならではのルールがあるのかもしれませんね。

鈴木:そうなんです。しかも、具体的に描かれている歌詞ではちょっとした孤独感を匂わせるのも、乃木坂っぽいのかもしれないなと思います。「制服のマネキン」(2012年12月発売の4thシングル)も最初のほうはそういう印象ですし、「サヨナラの意味」も歌い出しの〈電車が近づく 気配が好きなんだ〉とか鳥肌が立ちますよね。

ーーそれを実際に歌っているメンバーの皆さんが言うことで、より説得力が増します。

鈴木:でも私、乃木坂の曲をプライベートで聴くようになったのは、ここ2年ぐらいなんです。ようやく歌詞を噛み砕いて理解できるようになったので、まだまだファン2年目みたいなものです(笑)。

樋口:あ、私も同じだよ。

ーーおふたりとも、それまでは意識的に距離を置いていたんですか?

樋口:聴くと、その当時のつらい思い出が浮かんでくるので(苦笑)。

鈴木:うんうん。

樋口:もちろん楽しい思い出もたくさんあるけど、特に私や絢音とかはアンダーをたくさん経験しているので、素直に聴けないところもあって。自分が参加していない表題曲も多いので、複雑な思いを抱えたまま聴くことでどんどん胸が苦しくなるんです。

鈴木:つらい思い出と楽曲が紐づいているんですよね。

樋口:でも、ここ数年でようやく心に余裕ができて。フラットに聴けるようになったのは私も本当に最近のことで、すごく勿体ないことをしていたなと思うんです。

鈴木:わかります(笑)。

樋口:だから、これからのライブが楽しみです。どう表現しようかとやっと考えられるようになったので、まだ頑張りたいなという意味では、やっと好きになれてよかったなと思います。

ーーなるほど。今回のベストアルバムには新曲やCD初収録となる楽曲も複数含まれています。まずはこのアルバムのリード曲となる新曲「最後のTight Hug」について。これこそ乃木坂46の王道ナンバーですよね。

樋口:いくちゃん(生田絵梨花)の最後にふさわしい1曲ですね。最初に聴いたときから「これは絶対に素敵な曲になる!」と、すぐ確信しました。制作した時期にはまだかずみん(高山一実)は卒業前だったけど、この曲には参加していないので、曲を聴いて「すごく素敵!」と言ってくれました。そういう誰もが納得する、乃木坂にとって今年の締め括りにも、10周年の節目にも相応しい最高の1曲をいただけたなと思いました。

ーーしかも、センターを務める生田さんにぴったりな曲ですし。

樋口:2番のサビの〈引き止めちゃいけないんだ〉という歌詞もいくちゃんの卒業と重なるし。さっき絢音ちゃんが言った「序盤で具体的な描写が続いて、そのあとで抽象的に広がっていく」というのもまさに当てはまるし、フルで聴くことで情景がより浮かんで心に染みるはずです。

鈴木:この曲、初めて聴いたときから生田さんの卒業にもぴったりですし、乃木坂の10周年記念アルバムに入るにのもぴったりだなと思って。そのぴったりな曲で生田さんがセンターというのも納得だし、その曲に自分も参加できることが2期生としてもすごくうれしいと思いました。

ーーおふたりにとって、生田絵梨花という人はどういう存在でしたか?

樋口:いくちゃんは同期で年も近いですけども、すごいとしか言いようがなくて。あんなになんでもできて、たくさんの武器を持っていて、なのに変わらない面白さや優しさがあって最強だなと思うし、同じグループにいられて自分でも誇りに思っちゃうぐらい。舞台でもピアノでもバラエティでも常に結果を残していて、「いつ練習しているんだろう?」と周りが不思議に思うぐらい、外に努力を見せない人なので、本当にカッコいい同期だったなと思うし、いくら疲れていても「いくちゃんがあんなに大変なのに明るく頑張っているんだから、自分も頑張らなくちゃ」と思わせてくれる、刺激をたくさん与えてくれる人だなと思います。

鈴木:私にとっては永遠に憧れの先輩です。ガラスでできた彫刻というか、触れたいけど触れてしまったら傷つけてしまうみたいな存在というか。この美しさに自分もなりたいんだけど、絶対になれないとわかっている、そういう孤高の人です。自分は「君の名は希望」の時期にオーディションを受けて、生駒さんがセンターで、その隣に(星野)みなみさんと生田さんがいらっしゃるという、その乃木坂を見て素敵だなと思って入ったので、生田さんを見るたびに初心を思い出させてもらえる、そういう存在でもあります。

ーーアルバムにはそのほか、2期生曲の「ゆっくりと咲く花」がついに初収録されます。

鈴木:そうなんです、ありがたいことに。私たち2期生のために書いてくださったすごく素敵な曲ですけども、私たちだけじゃなくて今もどこかでもがいているたくさんの方々にも届けばいいなと思う1曲です。

ーーこの曲を初披露した2020年3月から現在で、2期生の数も……。

鈴木:半分ぐらいになっちゃいましたね。ライブで披露するときには、今在籍しているメンバーの歌声しか聴こえないけれど、CDとして残ることで当時レコーディングしたメンバーの思いも全部伝わるので、いいですよね。そういう意味ではこのベストアルバムって、音で感じられる記録と記憶みたいなものなんじゃないかなと思います。

ーーこの11月20、21日には4年ぶりの東京ドーム公演も大成功させ(※3)来年5月には日産スタジアム公演が控えており、乃木坂46にとってここから先の10年を占う意味でも重要なタームに入ると思います。次の10年を担っていくであろう3期生や4期生、まもなく合流するであろう5期生に向けて、先輩の立場で伝えたいこと、託したいことはありますか?

樋口:きっと絢音もそうだと思うんですけど、私たちはアンダーをたくさん経験してきたぶん、選抜メンバーみたいに常にお仕事があるわけではなかったので、お仕事のないつらさや一つひとつのお仕事の大切さが身に染みていると思うんです。これから入ってくる子たちにも同じ思いをしてほしいとは思わないけど、今の状況が決して当たり前ではないということを伝える意味でも、初期から活動しているメンバーがそういったことをお仕事に取り組む姿勢で伝えていかなくちゃいけないし、時には言葉で伝えることも必要なのかなと感じていて。それは卒業していったメンバーが作り上げた乃木坂を守るためにも必要なことだと思いますし、そうすることでより人間的に深みのあるグループになっていくとも思うので、そういう思いを伝えられたらと最近感じています。

鈴木:今の言葉が響きすぎていて、このあとに話すのは難しいなあ(苦笑)。私もまだまだ吸収していく立場なので、後輩に伝えられることなんてあるのかしら? っていうのが本音ですし……。

樋口:これは今の3、4期生たちがそうじゃないという意味ではないんですけど……1、2期生はずっと苦楽を共にしてきているから同期レベルで仲が良いけど、そんな中で絢音ちゃんからはどの1期生に対してもちゃんとリスペクトしてくれていることを感じるんですよ。しかも、絢音ちゃんはそれを言葉で伝えるでもなく、背中で静かに語っていくタイプ。この絢音ちゃんの姿は本当に素敵だし、そこはずっと変わらないでいてほしいな。

ーー後輩たちの中に混じって、自分も一緒に成長しながら、その姿を見せていくことが鈴木さんらしいのかもしれませんね。

鈴木:確かに。そうやって一緒に歩んで、切磋琢磨していくタイプかもしれないです。それが自分にも合っている気がするので、そういう存在になりたいと思います。

※1:https://realsound.jp/tech/2019/02/post-315311.html
※2:https://realsound.jp/2021/09/post-864576.html
※3:https://realsound.jp/2021/11/post-908578.html

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<締切:12月29日(水)>

乃木坂46『Time flies』完全生産限定盤
乃木坂46『Time flies』完全生産限定盤

■リリース情報
乃木坂46ベストアルバム『Time flies』
2021年12月15日(水)発売

<完全生産限定盤>(3CD+Blu-ray+豪華フォトブックレット)
・収録Blu-ray
“10th Anniversary”Documentary Movie「10年の歩み」
品番:SRCL-12020~12024
価格:8,500円(税込)

<初回仕様限定盤>(3CD+Blu-ray)
・収録Blu-ray
「最後のTight Hug」Music Video
「歳月の轍」Music Video
「あなたからの卒業」Music Video
「Hard to say」Music Video
「しかちゃん・もっちゃんの動画」
品番:SRCL-12025~12028
価格:7,000円(税込)

<通常盤>(2CD)
品番:SRCL-12029~12030
価格:3,500円(税込)

<Sony Music Shop限定 10周年記念 メンバーカスタムジャケット盤>(2CD)
品番:SRC7-20~21 / SRC7-22~23 / ・・・ / SRC7-90~91 / SRC7-92~93
価格:3,500円(税込)
※商品内容は通常盤と同じ
・メンバー別オリジナルジャケット仕様
・メンバー生写真1枚封入特典
(ジャケットを飾るメンバーの生写真。ただし絵柄はジャケット絵柄とは別)

■Disc 1
M1:OVERTURE
M2:ぐるぐるカーテン
M3:おいでシャンプー
M4:走れ!Bicycle
M5:制服のマネキン
M6:君の名は希望
M7:ガールズルール
M8:バレッタ
M9:気づいたら片想い
M10:夏のFree&Easy
M11:何度目の青空か?
M12:命は美しい
M13:太陽ノック
M14:今、話したい誰かがいる
M15:ハルジオンが咲く頃

■Disc 2
M1:裸足でSummer
M2:サヨナラの意味
M3:インフルエンサー
M4:逃げ水
M5:いつかできるから今日できる
M6:シンクロニシティ
M7:ジコチューで行こう!
M8:帰り道は遠回りしたくなる
M9:Sing Out!
M10:夜明けまで強がらなくてもいい
M11:しあわせの保護色
M12:僕は僕を好きになる
M13:ごめんねFingers crossed
M14:君に叱られた
M15:最後のTight Hug(28th選抜メンバー)

■Disc 3
M1:僕がいる場所
M2:きっかけ
M3:スカイダイビング
M4:ありがちな恋愛
M5:世界中の隣人よ
M6:Route 246
M7:ゆっくりと咲く花
M8:歳月の轍(生田絵梨花ソロ)
M9:あなたからの卒業(新内眞衣ソロ)
M10:Hard to say(参加メンバーは下記)
(1期生:齋藤飛鳥・樋口日奈・星野みなみ・和田まあや)
(2期生:北野日奈子・新内眞衣・鈴木絢音・山崎怜奈)
(3期生:伊藤理々杏・岩本蓮加・梅澤美波・久保史緒里・阪口珠美・佐藤楓・中村麗乃・向井葉月・吉田綾乃クリスティー)
(4期生:金川紗耶・北川悠理・黒見明香・佐藤璃果・柴田柚菜・林瑠奈・松尾美佑・矢久保美緒・弓木奈於)

乃木坂46公式サイト



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