Snow Man、Perfume、NiziU、OWV……進化するDance Practice Videoで光る各グループの個性
“楽しい”を全面的に伝えるNiziU
チアリーダー風の衣装がキュートな「Baby I'm a star」、軽やかなステップの音がピタリと揃った「Step and a step」など、趣向を凝らしたDance Performance Videoで成長と魅力を発信しているNiziU。
なかでも2nd Single『Take a picture / Poppin’ Shakin’』は彼女たちの「ダンス」「魅せ方」にフォーカスした作品で、黒衣装で披露する「Take a picture」では、光に透ける髪までも踊り、同曲の特徴といえるカメラのシャッター音と「Take a picture」ポーズ、ナンバーダンスに同調して動くカメラが臨場感を生み出す。
一方「Poppin’ Shakin’」では、同じ場所での撮影ながら白衣装でガラリと雰囲気を変え、色調も明るく爽やかに。「Take a picture」との対比が面白い。彼女たちの表情も相まって、全身から溢れる「楽しい」が見ている側に伝わる。この「楽しい」感覚は、NiziUのDance Performance Videoすべてに共通する魅力である。
変化に富んだ演出を見せるOWV
「Dance Practice Video」の概念を守りながら、エンタテインメント性の高いダンスコンテンツを発信しているのがOWV。例えば「Roar」では、1番のサビは引きの定点固定にてコレオグラフをしっかり映しているのに対し、2番はズームアップを用いながら躍動感を表現している。両手をパンっと合わせる音や、ジャンプの着地音まではっきり聞こえるのも醍醐味だ。
「Ready Set Go」では、MVやPVに映っていないパートを確認できるというDance Practice Videoの役割を押さえつつも、カメラを手で覆い隠して場面展開するなどショーアップの工夫が散りばめられている。
OWVの作品は、私服で踊っている点も従来のDance Practice Videoらしいが、曲中でキャップを被り直したり放り投げたりと、その見せ方にもこだわる。
もはや「ダンス練習用コンテンツ」に留まらないDance Practice Video。定点固定という原点が淘汰されることがないよう願う一方で、ダンスコンテンツの進化は楽しく、喜ばしいもの。それぞれが「ダンス」という強みをどう魅せるか。新たな発想、展開に期待したい。
※1:https://www.billboard-japan.com/d_news/detail/104237/2