Snow Man、バラードで発揮されるパフォーマンスの魅力 「Secret Touch」MVに表れた所作の美しさと見事なシンクロ
そして、メンバーたちの表現力の高さも目立っている。アップになった際の顔の表情はもちろん、ダンスにおけるニュアンス付けという意味での表現力もいつも以上に伝わってくるのではないだろうか。サビの振り付けに注目してみよう。腕を上げたり、横に広げたりする時はふんわりと、腕を下に刺すような動きの時は勢いよくと、わかりやすく緩急がついている。ダンスの完成度を高めるという意味での緩急であることはもちろんだが、「Secret Touch」の世界観の中心にある儚い恋心と、見え隠れする強い気持ちを表現しているようにも思えてくる。こうした高い表現力はメンバーたちの生まれ持った才能でもあるが、コツコツと舞台で培ってきたスキルの賜物。努力を積み重ねてきたSnow Manならではのパフォーマンスと言えそうだ。
さらに、一人ひとりが高いダンススキルを持っていることと、チームワークの良さもわかる。スローテンポでのダンスはごまかしが利かず、体幹やリズム感も必要になってくる。Snow Manの今回のダンスはストップやウェーブが絶妙に音にハマっており、まるで「Secret Touch」がリズミカルな曲のようにすら見えてくる。しかも、9人のダンスが見事にシンクロ。一人ひとりに注目すると動き初めのニュアンスやリズムのとり方に「らしさ」が見えるのだが、9人が一つの画面に収まった時の息の合い具合はさすがと言えよう。
今回、シングルとしては初のバラードだ。Snow Manというグループが幅広い楽曲に対応できるスキルを持っていることが、今まで以上に知れ渡るきっかけになるだろう。さらなる飛躍の曲となることは間違いなさそうだ。