ミニアルバム『すきすきすきすきすきすきっ!』インタビュー
超ときめき♡宣伝部、「すきっ!」から始まった2021年の大ブレイク! 「〈偽りのない伝説〉を作っていきたい」
〈すき〉を114回も連呼する、王道アイドルソング「すきっ!」。アイドルグループ・ときめき♡宣伝部により2018年にリリースされたこの曲が、今年に入って再注目されている。ド直球の歌詞と可愛らしさ全開のダンスが受け、TikTokを中心にバズっているのだ。9月29日には、現体制の超ときめき♡宣伝部で再レコーディングされた「すきっ!~超ver~」を収録するミニアルバム『すきすきすきすきすきすきっ!』もリリースする。
この現象の中心にいる超ときめき♡宣伝部のメンバーたちは、今、何を思うのか。メンバーの辻野かなみ、杏ジュリア、坂井仁香、小泉遥香、菅田愛貴、吉川ひよりに素直な思いを聞いてみた。(松本まゆげ)【最終ページに読者プレゼントあり】
「名前負けせずに前に進めていると思う」(坂井)
ーーリアルサウンドでの前回のインタビューは、2020年にフルアルバム『ときめきがすべて』をリリースしたタイミングでした。2020年と言えば、グループ名を超ときめき♡宣伝部に改めた年。当時のインタビューでは「(超がついたことで)名前負けしたくないと意識が高まった」と話していましたが、現在はいかがですか?
坂井仁香(以下、坂井):「名前負けしたくない」と言っていたんですけど、あれからありがたいことにTikTokで「すきっ!」がバズって、「すきっ!」がたくさん流れてくるし、私たちのSNSアカウントもどんどんフォロワーが増えています。それだけ、世の中にたくさん広められているんだと実感できるのが嬉しいですね。
ーーグループの公式アカウントが投稿する動画などにも、大きな反響が寄せられていますよね。
坂井:そうなんですよ。「歌がうまいね」「ダンスがいいね」「みんな可愛いね」という投稿をいただけて嬉しいですし、そう書いてくださるということはこれをきっかけに私たちのことを知ってくれたということだと思うんです。そういう方たちが実際に私たちのライブに来てくださったときに、絶対に後悔させたくないんです。「生で聴くと歌上手くないじゃん」「ダンス微妙じゃん」「実物より映像のほうが可愛いね」とか言われないように(笑)! 内面も外見もたくさん磨きたいという意識がより高まっています。なので、名前負けせずに前に進めているなという実感はありますね!
ーーという思いを、みなさん全員が共有していると。
6人:はい!
辻野かなみ(以下、辻野):楽曲にしても、今は「こういう曲に挑戦したい」とか楽曲の幅が広がるようになりました。スタッフさんもそういう私たちの思いを汲んでくださっているので、ちゃんと成長できているなと思えますね。
小泉遥香(以下、小泉):私達自身、昔は何もかもがむしゃらだったんです。だけど今は心に余裕が出てきて、ライブしている最中も「次はこういうことをやってみよう」と挑戦できるようになってきました。
ーーグループとして、すごくいい雰囲気ですね。
辻野:心が一つになっている感じがします。
坂井:そう。すごくいい感じだよね。今が最強です!
ーーでは、そんな意識の変化の中で特に変わってきているメンバーというと?
辻野:それはやっぱり、ジュリあき(杏と菅田)ですね。今までラップパートのある楽曲ってそんなになかったんですけど、最近増えてきたんです。で、この2人が担当することが多いんですよ。もともとカッコよかったけど、どんどんカッコよくなっています。
菅田愛貴(以下、菅田):私はもともとリズム感があまりよくないので、歌が得意じゃないんですよ。だけど、ラップなら普通の歌よりもうまく歌えるのかなと思っています。
杏ジュリア(以下、杏):あまりラップに触れてこなかったので、実際にやるとなると難しいです。今回のミニアルバムに入っている「超ステップアップ」も、ラップパートは難しくてレコーディングのときは大変だったんですけど、できると楽しいんです。もっとカッコよく歌えるようになりたい! って思いますね。
「ライブでうちわを見る機会が増えました」(小泉)
ーー先程もお話があったとおり、「すきっ!」がバズったことでみなさんは今まで以上に注目を集めたと思います。実感したのはいつ頃ですか? 世間的には4~5月くらいかと思いますが。
坂井:私たちもそのくらいかな?
小泉:ちょくちょく出始めた頃だよね。で、ドカンときたのはもうちょっと後だったかな?
辻野:最初にアイドルファンの女性の方たちが使ってくださって、そこからTikTokerさんやYouTuberさんもやってくださるようになり、「あ、バズっているんだ」って。
小泉:「ライブを観たい」と言ってくださる関係者の方も増えてきて「超とき宣が好き」「ライブ行きたい!」と言ってくれたりするので、好きになってもらえているのかな、嬉しいなと思っています。
辻野:私は、友達から「同じ学校の友達が『超とき宣、好き』って言ってたよ」と教えてもらったことがあります。「街で流れている映像を観て『あ、この曲知ってる!』って言ってたよ」とか。
小泉:私も友達からそういう連絡をよくもらう!
吉川ひより(以下、吉川):私の妹は、「部活の先輩が『すきっ!』のサビを口ずさんでたよ」ってその日のうちに報告してくれました。しかも、そういうことが何度もあるんですよ。学校で広まっているって実感できるのは嬉しいですね。TikTokの影響力を改めて感じます。
ーーでは、ファン層も広がっているのでは?
小泉:確かに、インスタやTwitterを見ているだけでも若い人が増えた感じがします。あとは、女性の方が増えたよね。
辻野:ファンクラブの会員さんやYouTubeを観ている人の割合は、女性の方が多いらしいです。
小泉:ライブに来てくださる方も若い人が増えてうちわを持って応援してくれていたんですよ。すっごく嬉しくて、めっちゃレスしました!
ーー女性アイドル界隈では、あまりなかった文化ですよね。
辻野:見なかったですね。男性アイドルさんのライブに女性のファンの方が持っていくのは知っているけど、女性アイドルの現場だとなかなか。
小泉:そういうイメージだよね。だからこそめっちゃ嬉しい。
ーー日頃の努力が実を結んで、今があるのでしょうね。
辻野:諦めなくてよかったなって思います。
小泉:うん、それは思うね。
坂井:壁にぶつかる瞬間がたまにあるんですよ、やっぱり。でも、そういう気持ちになったからこそ今があるというか。これまでのいろんな思いはすべて意味のあることだったんだなと思います。
ーー辻野さん、坂井さん、小泉さん、吉川さんはオリジナルメンバーとして2015年から活動していますし、そういう思いは特に強いかも。
辻野:結成したときは、私以外みんな中学生だったのに、もう4人とも成人してるんですよ。
坂井:すごいことだよね。これまで本当にいろいろあったんですよ。出会いも別れも。最初は全員がはじめてのアイドル活動で、ステージで歌うことも踊ることも、フォーメーションを組むこともフェスに出ることもすべてがいちからでしたから。
辻野:何もわかっていなかったよね。フリーライブで初めてのワンマンライブの告知をしたんですけど、私たち「ワンマンライブ」の意味をわかっていなかったんです。ファンのみなさんは「すごい!」と喜んでくれているけど、当の本人たちはぽかーん(笑)。
坂井:「今も私たちライブしてるじゃん!」って思ってたからね(笑)。
小泉:一番喜ばないといけなかったのにね(笑)。