二宮和也の仕事の流儀 『ジャにのちゃんねる』にも表れる、強い責任感と職人気質な一面

 振り返ってみれば、私たちは二宮の独学っぷりには度々驚かされてきた。コンサートなどでピアノやギターの弾き語りを披露したときもそうだ。単に「弾ける」という段階を超えて、二宮の表現したいものがこちらにしっかり伝わってくる演奏っぷりは、聞く人の心を鷲掴みにする力がある。

 また、同番組でも嵐以外のアーティストの楽曲をカバーしてリスナーを喜ばせたこともあった。2020年3月8日放送回では、Mrs.GREEN APPLEの「Attitude」を見事に歌い上げた音源を披露して大きな話題に。原曲の魅力はそのままに、二宮の個性を存分に感じさせる完成度だったことを思い出す。

 YouTube動画もそうだ。2016年には同番組で「YouTubeでゲーム実況がやりたい」と語っていたが、今年それを有言実行のものとしたのだ。ここでも、「とりあえずアップした」というものではなく、「これが見せたかった」という思いが透けて見える。

列界の化身に挑戦!ノーチラスヤバい…。

 自ら学び、そこから自分自身が満足できるところまで、とことんクオリティを引き上げていく。それが二宮和也という人の仕事の流儀であり、そして生き様なのだろう。しかも、その努力が傍からはまったく泥臭くない見えないのも、二宮らしいと言える。

 ラジオを聞いている分には、やりたいことしかやっていないのではないかという、ある種のゆるささえ感じてしまうほどに油断させられる。にも関わらず、いつの間にか努力し、我々の想像以上の結果を見せてくれるところが、実にニクいところだ。

 これからも、きっと二宮のそんな仕事の流儀に私たちは何度も驚かされるのだろう。いつか二宮自身が編集をした渾身の「歌ってみた動画」も、自らがほしいと言っていた「家電の片付け説明書動画」も、ぜひとも見てみたいものだ。いつだって「やられた感」をくれる二宮の仕事ぶりを、これからも楽しみにしている。

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