二宮和也ら、YouTubeのフィールドでも大活躍 「ジャにのちゃんねる」で試されるジャニーズの真価

 二宮和也によるYouTubeチャンネル「ジャにのちゃんねる」が、4月25日の正式公開から1カ月足らずで240万人(5月16日時点)のチャンネル登録者を集めた。その数は、嵐のYouTubeチャンネルを超えるスピードで増えており、注目度の高さがわかる。

 ジャニーズ事務所はこれまで、2018年3月開設の公式YouTubeチャンネル「ジャニーズJr.チャンネル」を皮切りに、所属アーティストや関連レーベルのYouTubeチャンネルを複数展開してきた。娯楽コンテンツも多くあるものの、いずれも所属アーティストのプロモーションを目的としたものが中心であった。

 「ジャにのちゃんねる」がこれまでのプロモーション目的のチャンネルと異なるのは、ユニットのメンバー4人(嵐・二宮和也、KAT-TUN・中丸雄一、Hey! Say! JUMP・山田涼介、Sexy Zone・菊池風磨)が所属グループの垣根を越えて、YouTubeに特化した娯楽コンテンツを提供している点だ。その意味で「ジャにのちゃんねる」は、いわゆるYouTuberに限りなく近いユニットである。

#1幕開け

 「ジャにのちゃんねる」が短期間でこれだけ注目を集めた要因は、大きく3つ考えられる。

 まず、人選が魅力的だ。ジャニーズファンにとっては、二宮を中心とした人脈で集った4人が並ぶだけでも、相当魅力を感じるだろう。また、コンテンツ制作の上でも、この4人のバランスは絶妙だ。企画の発案者として明確なビジョンを持ち、方向性と良し悪しを的確に判断できる二宮。その二宮の意図に寄り添える絶妙な関係性を持ち、動画編集で独自の感性を発揮できる中丸。圧倒的な注目を集めることができ、一挙手一投足に嫌味が全くない人柄で、フロントマンに最適な山田。その山田と異なるアプローチで注目を集められるだけでなく、チームの潤滑油として高いコミュニケーション能力を持ち、ブレーンとしての活躍も期待できる菊池。この4人からどんなコンテンツが生まれるのか、期待せずにはいられない人選である。

 また、正式公開までの戦略が秀逸だった。全く告知せずに最初の予告動画が公開されたのが4月8日。当初は1000回にも満たなかった再生回数が、自然発生的にその存在が知れ渡り、正式公開までの2週間余りで軒並み100万回以上の再生回数に至った。いわゆるバズるための戦略が、見事にハマった。

芸能事務所からの重大なお知らせ

 私が実際に、妻の「このチャンネルどう思う?」という言葉で存在を認識したのは、4月17日だった。その時すでに、半信半疑で期待を寄せるコメントがYouTubeやTwitterに書き込まれていた。そこから、徐々に全貌が明かされる動画の公開に沸騰する反応は凄まじく、正式公開日には熱狂的な盛り上がりを見せていた。その後の裏側の公開も含め、実に周到な戦略により、ここまでの注目を集めたと言える。

 さらに、圧倒的に距離感が近い。これまでジャニーズのコンテンツ制作は、多くのスタッフが関わってきた。「ジャにのちゃんねる」は、二宮が自分たちによる制作にこだわっており、企画、演出、撮影、編集、公開をほぼすべて自身で行う。その動画からは、従来なら制作者によるフィルターで弾かれてきたであろう生々しさが伝わってくる。この圧倒的に近い距離感が、ジャニーズファンのみならず、ジャニーズを何となく知る人にとっても新鮮だったと推測される。

#8 24時間前の興奮

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