ボートレース CMソングを歌う秋山黄色とは? 疾走感あふれる「ナイトダンサー」でも変わらぬ真骨頂

ボートレースCMソング担当、秋山黄色とは?

 シンガーソングライターの秋山黄色が、ボートレースのテレビCMシリーズ『Splash ボートレーサーになりたい!』のCMソング「ナイトダンサー」を書き下ろした。神尾楓珠や芋生悠、MEGUMIらが出演するこのCMは、プロのボートレーサーを目指す若者の青春を描いた全10話のドラマシリーズ。厳しい養成所生活を過ごしながら夢を追う男女の熱いドラマを秋山の疾走感あふれる楽曲が鮮やかに彩り、前シリーズのCMソングに起用されたラッパー 空音による「SPLASH」同様、大きな話題となっている。なお、9月1日より公開されたこの曲のミュージックビデオは、新進気鋭のクリエイティブチーム THINGS.のTakasuke Katoが監督を務めており、実写とイラストレーション、CGを合成したコラージュ仕立ての作品に仕上がっている。

2021CM 第8話「公衆電話」篇 60秒 SPLASH ボートレーサーになりたい
秋山黄色『ナイトダンサー』

 栃木県出身の秋山黄色は、中学生の頃にTVアニメ『けいおん!』の影響でベースを弾き始め、祖母から譲り受けたガットギターでスピッツの「チェリー」をコピーしたことがきっかけで曲作りを始めたという。高校時代、友人と地元のリハーサルスタジオに入り、セッションしながら即興で出来た歌詞やメロディを音楽ソフト(Cubase)に打ち込み、それを編集しながら1曲へと仕上げていく。そうして出来上がった楽曲たちは、のちにリリースされる彼の1stアルバム『From DROPOUT』へと結実していく。

 以前、筆者が行ったインタビュー(※1)によれば、そもそもが友人とネットゲームで遊ぶために購入した機材を使い、「ゲーム感覚」で作曲をはじめたという秋山の音楽性は、最新のヒットチャートからNirvana、eastern youth、ドミコ、あじさいタウンなど古今東西の音楽を大量にインプットしつつ、それを自らの「快感原則」に従いコラージュのように組み合わせた膨大な情報量が特徴だ。例えば昨年のTVドラマ『10の秘密』の主題歌に抜擢された「モノローグ」は、King Crimsonを彷彿とさせるヘヴィなギターリフから始まり、Aメロではピアノが基軸のしっとりしたバラードへ、さらにサビではストリングスシンセをフィーチャーしドラマティックに歌い上げるなど、1曲の中で目まぐるしく展開していく曲構成が印象的だった。

 そんな「モノローグ」を含む1stアルバム『From DROPOUT』は全体的にローファイで、ワンマンユニットならではの(いい意味で)独善的な世界観が鮮烈だったが、今年3月にリリースされた2ndアルバム『FIZZY POP SYNDROME』は、サウンドプロダクションが飛躍的に進化したのと並行するように楽曲のクオリティも向上。ひしめくような情報量はそのままに、テーマをギュッと絞り込んだより高密度な内容となった。

 例えばTVドラマ『先生を消す方程式。』の主題歌にも起用された「サーチライト」は、突き抜けるような秋山のハイトーンボイスがカノン進行の上で舞い踊り、エッジの効いたギターカッティングと疾走感あふれるリズムには一切の迷いがない。かと思えば『映画 えんとつ町のプペル』の劇中挿入歌「夢の礫」は、流麗なピアノとストリングスを基軸とする正統派バラードを、ファルセットを交えながら切々と歌い上げている。

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