『PRODUCE 101 JAPAN SEASON2』から誕生したINI 許豊凡は知れば知るほど沼に? ストイックさとチャーミングさのギャップ

 そしてパフォーマンスもさることながら、内面にも大きな魅力を持っている許。許といえば、番組内では内に秘めた熱さが目立っていたように感じる。まず、同番組に参加した経緯だが、「初めて立った舞台が日本だったため、日本でデビューしたい」と語っており(※1)、『PRODUCE 101 JAPAN SEASON2』だから参加したいという強い気持ちが伝わってくる。

 さらに、第2回順位発表式では「僕はもう自信のない自分ではありません! 僕は絶対、絶対に最後まで諦めません。絶対デビューを掴みます」と熱くコメントをしていた。常に熱い気持ちでチャレンジしてきた許だが、特に国民プロデューサーの印象に残っているのはグループバトルで見せた姿ではないだろうか。

 メインボーカルとして課題に挑んだ許だが思うように声が出せず、ボーカルトレーナーの青山テルマにも「対抗チームの方がまとまっている」というコメントをもらっていた。「悔しい」と言いつつも練習を重ね、他のチームにパフォーマンスを披露。高評価をもらうが、突如怒りを露わにして部屋を出てしまった。その理由を、「高音パートが思うように出せず、自分のせいで台無しにしてしまった」という悔しさからだと涙ながらに語っていた。彼がどれだけ強い向上心とストイックさを持っているのかが、伝わってくるシーンだったはずだ。

 そんな熱さを持ち合わせた許だが、実はチャーミングさも持っている。「10問10答」動画で自分に付けたキャッチコピーが「韓国発の日本のオーディションでなんかやってる中国人」だったり、「歩数計ダンスバトル」では終始爆笑していたり。見ているこちらまで思わず笑顔になってしまう。さらにデビュー発表時には真剣な顔で両親へ中国語のメッセージを送っていたが、「デビュー決定直後!メンバー11人に生直撃SP」(GYAO!)内で「お父さん、お母さん、僕、就職できました」という意味だったと明かしたことも。彼のギャップある魅力が明るみに出た瞬間だ。

 美しくバランスの良いパフォーマンスと、その真逆と思えるチャーミングさ。両方を持つ許は、“知れば知るほど沼に落ちていく系アイドル”だろう。これからより精力的な活動を見せてくれるはずだ。彼のSNS更新やメディア出演を楽しみにしたい。

(※1)https://gyao.yahoo.co.jp/episode/6011440f-6e33-482d-b5f7-f8bd687e550a?source=p101official

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