『毅の“カタリタガリ”』第5回
SUPER★DRAGON 古川毅、世界のポップシーンを語りまくる 新たなスタンダードを築くアーティスト4組
■Kuma Overdose
SUPER★DRAGONのメンバー、ジャン海渡に教えてもらったアーティスト。僕は何かにのめりこむとルーツまでとことん掘り下げる傾向が強くて、新しい音楽に対するアンテナは彼のほうが高いので、今回のテーマを決めたあとにこのコーナーごとジャンに乗っ取られるんじゃないかとか思いながらいろいろ話をしていました(笑)。
Kuma Overdoseって、まずアーティスト名からしてインパクトありますよね。アジア系のアメリカ人、LAで生まれで現在はロンドンを拠点に活動、日本のカルチャーにも興味があるみたいなんですけど、その切り取り方や混ぜ方が独特。例えば和楽器の要素を採り入れるとか、日本のアニメから影響を受けた、みたいな海外産の曲は昔からたくさんあるなか、彼が目を付けたのはMINTIA(ミンティア)。それをそのまま曲のタイトルにして、あのスースーしたクールな感じを軸に自分の内省的な感情を吐露していくんです。意味深な日本語の女性の声も入っていて、日本人から見ると奇妙な感じもしつつ、サウンドはローファイな感じで今っぽくてかっこいい。ビデオの低予算でシュールな世界を描いた感じも含めて、既存のビジネスモデルには寄せることなく、ポップな個性を確立しています。