『ドラゴン桜』『おかえりモネ』で爪痕 King & Prince 髙橋海人と永瀬廉、演技で磨く表現力
永瀬廉のこれまでのイメージを覆す野性味あふれる風貌
2019年には映画『うちの執事が言うことには』、2020年には映画『弱虫ペダル』で主演を務め、着実に役者としてのキャリアを重ねている永瀬廉。『弱虫ペダル』では第44回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞している。
そんな永瀬がオーディションを受け掴み取ったのが『おかえりモネ』の“りょーちん”こと及川亮役だ。ヒロイン・永浦百音(清原果耶)の幼馴染で同級生という役どころ。『うちの執事が言うことには』ではキラキラとした、王子的煌めきを存分に放っていた永瀬だが、今回は漁師ということで浅黒く日焼けをし、どこか野性味がある。幼なじみの野村明日美(恒松祐里)など、周囲から好意を寄せられることもあるが、それに浮かれるわけではなく、そういった好意をそっと心で受け流しているようにも見える。その余裕がまた亮のキャラクターの輪郭を濃くしている。
さわやかで優しいだけではなく、最近では回を追うごとに憂いを帯びた表情を見せるようになっている。それは百音たちにも言えない父親との関係のせいだろう。抱え込んでしまっているようにも見える彼の今後に多くの視聴者はハラハラしているはずだ。そんな観ている人たちをグッと世界観に引き込むような魅力を放ち始めている。
ソロでの活動がよりグループを輝かせる
それぞれの演技力が高まっていることで、MVのワンシーンごとの力も強まってきているように見える。自然と、カメラの向こうに訴えかける力が強くなっている。もちろん、これまでもそのパワーは強かったが、より磨きがかかっているように思う。
それでいて、5人が集まると、やはり少しばかり取っ散らかった状況になるのも微笑ましい。天性とも言える天然っぷりを発揮する平野に、フォローしようとして一緒にボケてしまう岸優太、そんな2人に引けを取らない天然ぶりと笑顔を振りまく神宮寺勇太、そして髙橋も末っ子キャラ炸裂で場を和ませる。そんなメンバーにツッコミを入れて軌道修正をするのが永瀬というところだろうか。
アイドルらしい輝きとパフォーマンス、天然産のバラエティ力。さらにそれぞれの表現力が加われば、ますます今後のKing & Princeの勢いは増していくことになりそうだ。
■ふくだりょうこ
大阪生まれ関東育ちのライター。焼き鳥とハイボールと読書、好きなアイドルのライブに行くのが楽しみ。
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