櫻坂46 小林由依&渡邉理佐&森田ひかる、フロント3名の関係性に表れた“グループの今”
この対談映像で最も印象深いのが、撮影後に思い悩む森田を見ながら「なんか欅(坂46)時代の私たちを見ているみたい」と渡邉がつぶやいている場面である(撮影終了後もカメラが回っていた)。「1期は櫻(坂46)になって一個大人になった感じはある。良い意味で“開けた感”というか」と渡邉は言う。確かに、2019年の東京ドーム公演と同年の『NHK紅白歌合戦』にて一区切り付いた感のある欅坂46。その欅坂46を率いてきた1期生は、昨年グループが改名し、2期生が本格的に制作に参加し始めたことで、後輩たちの成長を“側で見守る側”へとシフトしている印象だ。
もちろん、いまやグループの中心的存在とも言える小林や渡邉の個人の成長もグループに必要なものである。しかしそれと同時に、2期生の成長もグループの今後にとって欠かせない。だからこそ、渡邉は「ひかるちゃんにはもっと甘えてほしい」と寄り添う姿勢を見せるのだろう。1期生が歩んだ道を、2期生にはよりよい形で歩んでもらいたいという願いにも似た思いを感じる。
悩みながら成長する後輩を両隣でやさしく見守る先輩という3人の関係性。それはある意味、今現在の1期生と2期生の関係そのものである。櫻坂46というグループの現在のモードが、このフロント3名の関係性には表れているような気がする。
■荻原 梓
J-POPメインの音楽系フリーライター。クイックジャパン・リアルサウンド・ライブドアニュース・オトトイ・ケティックなどで記事を執筆。
Twitter(@az_ogi/https://twitter.com/az_ogi)