DMX、バイラル上位に代表曲が多数ランクイン ラップミュージックのアイコンであり続けた波瀾万丈な生涯

参照:https://spotifycharts.com/viral/jp/weekly/latest

 Spotifyの「バイラルトップ50(日本)」は、最もストリーミング再生された曲をランク付けした「Spotify Top 50チャート」とは異なり、純粋にファンが聴いて共感共有した音楽のデータを示す指標を元に作られたプレイリスト。同チャートを1週間分集計した数値の今週分(4月15日公開:4月8日~4月14日集計分)のTOP10は以下の通り。

1位:DMX「X Gon’ Give It To Ya」
2位:DMX「Ruff Ryders’ Anthem」
3位:Brave Girls「Rollin’」
4位:スペシャルウィーク(CV.和氣あず未)、サイレンススズカ(CV.高野麻里佳)、トウカイテイオー(CV.Machico)、ウオッカ(CV.大橋彩香)、ダイワスカーレット(CV.木村千咲)、ゴールドシップ(CV.上田 瞳)、メジロマックイーン(CV.大西沙織)「ユメヲカケル!」
5位:Mom「あかるいみらい」
6位:4na「hazama」
7位:DMX「Where The Hood At」
8位:DMX「Party Up」
9位:Weeekly「After School」
10位:My Bloody Valentine「Only Shallow」

 今回は、4月9日、50歳という若さでこの世を去った米国出身のラッパー、DMXことアール・シモンズにスポットを当てたい。

DMX『The Definition of X: Pick of the Litter』

 ヒップホップとは、本来はカウンターカルチャーを指し、DJ、グラフィティアート、ブレイクダンスがその三大要素と呼ばれる。カルチャーそのものを指す言葉ではあるが、本記事ではヒップホップミュージックに焦点を絞りたい。

 ヒップホップミュージックの歴史は、ざっくり言えば、非常に賑やか。多彩でもある。サンプリング、トラック、ラップで構成されるスタイルは自由度も高く、他のジャンルや手法を取り入れやすい。例えば、Run-D.M.C.がAerosmithとコラボレーションした「Walk This Way」や、ハードコアパンクからヒップホップへと転換していったBeastie Boysなどが顕著な例だろう。Beastie Boysに至っては、ヒップホップアルバムとして初めてビルボードチャート1位となり、後年グラミー賞を獲得するなど、音楽史に残る爪痕も残している。前者は現在のマッシュアップにつながるコラボレーションの斬新さ、後者はラップそのものよりも、楽器を持ったスタイルやそれまでのラップとは異なるリズム感などが評価され人気を博した。当時、すでにオーバーグラウンドシーンで盤石となったロックの要素を取り入れたことが、ヒットにつながった一因であることは間違いない。前述したスタイルから、ジャンルとしての細胞分裂のスピードも速く、シームレスになり派生したジャンルも数知れないが、やはり王道のラップミュージックは決してなくならず、定期的にスターがシーンに現れ続けている。サンプリングという手法は、先駆者へのオマージュの証でもあるのだ。

 DMXに話を戻そう。彼の訃報を受け、世界各国のバイラルチャートに、DMXの楽曲が多数ランクインしている。日本では今週のバイラルチャートで1位を獲得した「X Gon’ Give It To Ya」を筆頭に、「Ruff Ryders’ Anthem」(2位)、「Where The Hood At」(7位)、「Party Up」(8位)、「Slippin’」(29位)と、チャート50位以内に5曲がランクインした。

DMX – X Gon’ Give It To Ya (Official Music Video)
DMX – Ruff Ryders’ Anthem (Official Music Video)

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