TikTokで人気の「#SugarCrash」使用曲がバイラル首位 ヒット要因は曲の短さ?

 ではなぜ、これほどまでにTikTokと親和性が高かったのか。それは「SugarCrash!」の1分20秒という曲の長さにあると思う。曲の構成は大きく分けて、2ネタ+エンディング直前のブリッジのみ。2ネタの同じフレーズの繰り返しが数え歌のように覚えやすく、リズミカルだがBPMも速過ぎない。よって、編集した動画にも合わせやすい。「TEETH!」も同じく1分20秒。「LET GO :(」は、他の曲に比べてメロウなラップのパートが多く、インターバルのような間奏も含めて2分25秒あるが、ネタの数やフレーズのタイトさは他の曲とあまり変わらない。

 GENIUSにあるElyOttoのページによれば、彼はカナダ出身のティーンネイジャー。2020年の時点では16歳。同ページの自己紹介には“I make hyperpop, EDM, and folk-punk tunes”と記されている。「SugarCrash!」は、サウンドフォントのテスト用に作った音を気に入って曲にしたものだそうだ。ElyOttoは、SoundCloudでも音源を発信しているが、アップされた日付から推測するにオリジナル音源を作り始めたのは約2年前からだろう。2020年になってハイペースで音源をアップしているが、ちょっと厳しく言えばどれも楽曲とは言い難い音源ばかりだ。つまり、本格的な楽曲を作り始めるのはこれから。アーティストとしての実績や歴史も、これから積み重ねていくことになる。新たなアーティストのスタートラインを教えてくれたバイラルチャートに感謝したい。

ElyOtto – SugarCrash!

■伊藤亜希
ライター。編集。アーティストサイトの企画・制作。喜んだり、落ち込んだり、切なくなったり、お酒を飲んだりしてると、勝手に脳内BGMが流れ出す幸せな日々。旦那と小さなイタリアンバル(新中野駅から徒歩2分)始めました。
Piccolo 266 インスタグラム(@piccolo266)

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