TikTokで人気の「#SugarCrash」使用曲がバイラル首位 ヒット要因は曲の短さ?
参照:https://spotifycharts.com/viral/jp/weekly/latest
Spotifyの「バイラルトップ50(日本)」は、最もストリーミング再生された曲をランク付けした「Spotify Top 50チャート」とは異なり、純粋にファンが聴いて共感共有した音楽のデータを示す指標を元に作られたプレイリスト。同チャートを1週間分集計した数値の今週分(3月4日公開:2月25日~3月3日集計分)のTOP10は以下の通り。
1位:ElyOtto「SugarCrash!」
2位:Awesome City Club「勿忘」
3位:Mom「あかるいみらい」
4位:Chinozo「グッバイ宣言」
5位:SawanoHiroyuki[nZk]:ReoNa「time」
6位:Masked Wolf「Astronaut In The Ocean」
7位:Kali Uchis「telepatía」
8位:WST「Offshore ~Cafe Latte Song~」
9位:Nathan Evans「Wellerman - Sea Shanty / 220 KID x Billen Ted Remix」
10位:Leat'eq「Tokyo」
今回は、今週バイラルチャートで1位を飾ったElyOtto「SugarCrash!」を取り上げる。ElyOttoで検索し日本語ページとしてヒットするのは「SugarCrash!」の和訳のみ。ElyOtto本人に関する日本語ページの情報は見当たらない。要するに「SugarCrash!」が、それだけいきなり大ヒットしたということだ。
ヒットの最大要因はTikTokだろう。2月以降TikTok内のトレンドに“#SugarCrash”が登場。3月上旬現在で、ハッシュタグで835万回以上視聴され、今なお人気上昇中のハッシュタグとしてトレンド入りしている。TikTok内の同ハッシュタグのページを見ると「音楽に合わせて愛おしく感じる瞬間を撮影してみよう!」と書かれている。この人気ハッシュタグの盛り上がりにズバッとはまった“音楽”が、ElyOtto「SugarCrash!」だ。ちなみにTikTok内で同曲が使われている動画の本数は3月上旬現在で約2.6万本。この数字からみても“#SugarCrash”の流行に引っ張られる形で、同タイトルの「SugarCrash!」がヒットしていったと推測できる。
また“#SugarCrash”では、動画編集ソフト CapCutの“3Dカード”というエフェクトも大流行している。この機能を使って編集された動画がたくさんアップされているのだ。さらに“3Dカード”を使って編集された動画そのものが“SugarCrash動画”と呼ばれるようにもなっている。“SugarCrash”という言葉自体、日常の中で様々な使われ方をするようになってきているのだ。
さて、ElyOttoというアーティストについてであるが、前述したように、情報を集めるのにも四苦八苦するほど、未知なるアーティストである。現在Spotifyにアップされている「SugarCrash!」「TEETH!」「LET GO :(」の3曲はすべて2020年のリリースだ。2020年8月にリリースされた「SugarCrash!」の再生回数は、3月上旬現在で3698万回以上。Spotifyのグローバルバイラルチャートでは、2月26日付で1位。日本の同チャートでは3月3日付で1位を獲得している。加えて、TikTokの“#SugarCrash”には、様々な国から動画がアップされている傾向を見ても、今後、世界的な大ヒットになる可能性も大きい。