『坂道テレビ』第3弾放送直前におさらい 乃木坂46、櫻坂46、日向坂46……3グループの現在地

欅坂46からの「リスタート」櫻坂46

 2020年、欅坂46から改名した櫻坂46。10月に2日間にわたって行われた『欅坂46 THE LAST LIVE』はメンバーからの気迫が画面越しに伝わってくる素晴らしい内容だった。その2日目の最後に鳴らされたのが、櫻坂46初のオリジナル楽曲「Nobody's fault」だった。

櫻坂46 『Nobody's fault』

 1stシングル『Nobody's fault』は新グループの確かな可能性を示したように思う。森田ひかるセンター曲が3曲、藤吉夏鈴と山﨑天それぞれがセンターを務める楽曲が2曲収められ、初回の作品から表現の幅広さを世の中に提示した。

 表題曲MVでは森田を中心にメンバーたちが体を寄せ合い〈No! No! No! 他人(ひと)のせいにするな 鏡に映ったおまえは誰だ? 勝手に絶望してるのは 信念がないからだってもう気づけ!〉と力強い表情で歌う。それはこれから「リスタート」する自分たちを鼓舞する姿のようだった。

 藤吉が真ん中に立った「なぜ 恋をしてこなかったのだろう?」にはとにかく驚かされた。〈不協和音を僕は恐れたりしない 嫌われたって僕には僕の正義があるんだ〉とパフォーマンスしていた彼女たちが〈幸せは敵作らない〉〈幸せは 参加すること〉と歌ったからだ。この曲ではっきりと欅坂46との違いを示したように思う。

櫻坂46 『なぜ 恋をして来なかったんだろう?』

 最年少の山﨑がセンターの「Buddies」は、輝かしい未来へと再スタートを切った清々しさが存分に表現された人生賛歌だ。長いコロナからのトンネルを抜けて、ライブで〈Yo! 元気かい? 君に会いたかったよ〉というリリックが響いた時は、大きな感動が会場を包むことだろう。現時点で櫻坂46のグループカラー“ピンク”が持つ温かな印象が最もハマる楽曲ではないだろうか。

櫻坂46 『Buddies』

 冠番組も『そこ曲がったら、櫻坂?』(テレビ東京)にリニューアルし、カラーとともに、雰囲気も明るくなった。バラエティ番組に積極的な姿勢を見せるムードメーカー松田里奈の副キャプテン就任、個性の強い新2期生が加入したことも影響しているように思う。そんな彼女たちが、2ndシングルではどんな表現を見せてくれるのか。今から期待に胸が膨らむ。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「アーティスト分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる