THE YELLOW MONKEY、20年ぶりライブ盤がチャート首位に コロナ禍前と渦中のテイクから聴こえる“新しい歓声の響き方”

参照:https://www.oricon.co.jp/rank/ja/w/2021-02-15/

 2月15日付のオリコン週間アルバムランキングで首位を獲得したのはTHE YELLOW MONKEYの結成30周年ツアーの模様を収めたライブアルバム『Live Loud』で、推定売上枚数は27,168枚だった。次いでSUPER BEAVERの2年8カ月ぶりとなるアルバム『アイラヴユー』(20,470枚)が2位。以下、トップ10圏内の初登場をピックアップすると、3位にはアイナ・ジ・エンド(BiSH)の1stロアルバム『THE END』(13,850枚)、4位には人気K-POPグループ MAMAMOOによる日本向けボーナストラックの追加されたアルバム『TRAVEL -Japan Edition-』(8,163枚)、7位には須田景凪のデビューアルバム『Billow』(5,286枚)と続く。爆発的な売上を見せるリリースはなかったものの、話題作に事欠かないトップ10だ。

THE YELLOW MONKEY『Live Loud』

 さて今回取り上げたいのは首位のTHE YELLOW MONKEY『Live Loud』。2019年から2020年にかけて行われた結成30周年ツアーから、特にドームでの3公演(ナゴヤドーム、京セラドーム大阪、東京ドーム)について、ファンの投票で選ばれたテイクが収録されたものだ。ライブアルバムとしては20年ぶりという。代表曲や人気曲を収めた内容はほとんどグレイテスト・ヒッツと言ってよい。

 しかし、このタイミングでライブアルバムということに、少し気がかりなような、あるいはまた救いのような印象を抱く人も少なくないのではないか。

 2020年は新型コロナ禍によって日常生活のありようが一変した1年であり、先の見えない状況はいまだ続いている。さまざまな人々や産業が大きな打撃を受けているなか、音楽、とりわけライブ音楽はスケールの大小を問わず苦境に追い込まれている。主に新譜を扱ってきた本連載にとっても、そうした状況が否応なく影を落としていたことは、さかのぼって読んでいただければうっすら感じ取れるはず。

 そこで、本作である。THE YELLOW MONKEYの今回のツアーは、当初は2019年末に始まって2020年の春にはフィニッシュする予定だった。それが新型コロナウイルス感染拡大に伴って、2020年4月に開催するはずの東京ドーム公演が延期となり、さまざまな対策を講じながら11月に改めて公演の機会が設けられる運びとなった。

 おそらく、そうした背景をまったく考慮せずに聴けば、見事なライブテイクが切り取られ、収められたアルバムと思ってしまうだろう。奇しくも新型コロナ禍の直前と渦中とが、テイクごとに混じり合った構成にも関わらず……というか、そうした構成だからこそ、ある意味では何事もなかったかのように、熱いパフォーマンスの断片を楽しむことさえできる。

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