BTS、「Dynamite」MV着用衣装で音楽業界を支援 ARMYの間にも広まる社会貢献活動を振り返る
BTSが「Dynamite」のMVで着用した衣装をアメリカのチャリティオークションに出品し、約1700万円で落札された。落札したのは実業家の前澤友作氏と人気YouTuberのHIKAKINということで、日本でも大きな話題に。収益は新型コロナウイルスで助けが必要な音楽業界への支援に充てられる。
今回のチャリティオークションだけでなく、これまでもBTSはさまざまな支援活動に注力してきた。さらにその活動の輪はBTSだけでなく、ARMY(BTSファンの総称)の間でも広まりを見せている。今や世界中のARMYがSNS上で呼びかけを行い団結し、さまざまな団体に寄付や支援を行なっている。そこで本稿では、BTSが行なっている支援活動について紹介したい。
2017年にBTSとBig Hitエンターテインメントは韓国ユニセフ協会と、児童・青少年暴力根絶のためのユニセフグローバルキャンペーン「#ENDviolence」を支援するためのパートナーシップを結んだ。「自分への愛が真の愛の始まり」というメッセージの「LOVE MYSELF」キャンペーンを展開し、2018年にはニューヨークの国連本部でスピーチを行った。2020年には新型コロナウイルスの影響を受け不安な日々を過ごす世界中の若者たちに向けて希望のビデオメッセージを送った。また、2019年にはBTSがワールドツアーを行った各国のコンサート会場にユニセフ広報ブースを設置し、世界の児童・青少年暴力の実情を知らせ、自分に対する真の愛の価値を世界中のファンへ共有。こうした活動が評価され、「LOVE MYSELF」キャンペーンは「2020年ユニセフ・インスパイアアワード」の統合キャンペーンとイベント部門を受賞している。韓国ユニセフ協会のイ・ギチョル事務総長は、「“自分を愛することから他人への愛も始まる”というBTSのメッセージが、世界中で肯定的な変化をもたらしている。いつも積極的に支援してくれるBTSやBig Hitエンターテイメントに改めて深く感謝したい」と、感謝の気持ちを述べた(参照)。
また、2020年6月にはBLM(Black Lives Matter)運動を支援するため、BTSとBig Hitエンターテインメントは100万ドル(約1.1億円)の寄付を行った。このニュースを受けるとすぐにARMYたちがSNS上で呼びかけを行い、寄付金を倍額にするキャンペーン「#MatchAMillion」を開始。なんと24時間以内に同額の寄付金が集められたという。この一連の出来事は世界中で大きく報道され、BTSとARMYの確かな絆が広く知れ渡ることとなった。12月には「若者の社会運動の象徴となった」として、BTSは『TIME』誌の「エンターテイナー・オブ・ザ・イヤー」にも選出された。