優里、新曲「ドライフラワー」で歌う「かくれんぼ」アフターストーリー 登場人物の関係性や想いがより鮮明に

優里「ドライフラワー」で歌う「かくれんぼ」その後

 また、2つの曲を聴くことでわかるのは気持ちのズレだけではない。〈もう顔も見たくないからさ/変に連絡してこないでほしい/都合がいいのは変わってないんだね〉と語りつつも、〈でも無視できずにまた少し返事〉と彼女も彼氏のことを気にしている様子がわかる。そもそも、「ドライフラワー」というタイトルが意味するのは、恋人に対する想いの変化。生花は色鮮やかな状態だが、ドライフラワーは生花よりも色褪せている。彼女はドライフラワーのように彼氏への想いが色褪せていくことを願っているが、ラストのサビで明らかになるのは〈まだ枯れない花を君に添えてさ〉というまだ消えない愛情。すれ違いとともに、彼氏と彼女の重なる想いが「ドライフラワー」でひとつなぎとなる。

 「かくれんぼ」と「ドライフラワー」は2つが合わさり、ようやく完成する恋人同士のような楽曲だ。歌い方も「かくれんぼ」は彼氏が彼女に訴えかけるように、「ドライフラワー」はラストにかけて彼女の彼氏に対する気持ちが高ぶっていくように歌う。これまで多くのアーティストの楽曲をカバーすることによって培ってきた表現力の豊かさが、彼の魅力のひとつでもある。

 10月16日に開催された無観客配信ライブ『繋がり~かくれんぼからドライフラワーへ~』にて、「いつかオリジナルだけでライブできる日が来て、みなさんと楽しめたらいいなと思います」と語った優里。圧倒的な歌唱力や曲に合わせて歌い方を変える表現力もさることながら、彼の描く歌詞はどれも現代に生きるリスナーの心を代弁してくれる。「ドライフラワー」も、「かくれんぼ」と同じようにたくさんの人から愛される優里の代表曲になるだろう。同曲のリリース日には、優里が「THE HOME TAKE」で披露した「かくれんぼ- From THE FIRST TAKE」も同時配信となる。2つの曲を交互に聴きながら、彼が作り出す世界観を味わってほしい。

■苫とり子
フリーライター/1995年、岡山県出身。中学・高校と芸能事務所で演劇・歌のレッスンを受けていた。現在はエンタメ全般のコラムやイベントのレポートやインタビュー記事を執筆している。Twitter:@bonoborico

■リリース情報
優里ニューデジタルシングル「ドライフラワー」
iTunes、Spotifyなど各配信サイトにて10月25日(日)午前0時より順次配信スタート
配信はこちら

「かくれんぼ - From THE FIRST TAKE」

優里「ドライフラワー」MV(Short ver)公開中

■出演情報
『優里 - ドライフラワー / THE FIRST TAKE』
10月30日(金)22時よりプレミア公開
YouTubeチャンネル「THE FIRST TAKE」チャンネルトップページ

■関連リンク
優里ソニーミュージック公式サイト
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TikTok
優里 Official YouTube Channel

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