赤い公園は音楽とともに輝かしい未来を信じて生きているーーODD Foot Works Pecoriも登場した配信ライブレポ
シーケンスのビートが「chiffon girl」の始まりを告げる。この日は4人だけのバージョンを披露するのかと思わせた最初のサビ終わりで、石野がフロアを指差す。カメラが目線を移動すると、フロアの上手の壁際に置かれた赤いベンチにODD Foot WorksのPecoriが座っている。そう、「chiffon girl feat.Pecori（ODD Foot Works）」が実現した格好である。
〈chiffon girl会いに来たぜ あーだこーだ言う前に音に任せろ〉
ヴァースをキックしながらステージに向かうPecori。彼をエモーショナルなプレイで迎え入れる津野、歌川、藤本。石野とPecoriがときに向かい合いながらメロディを重ねるシーンはどこか初々しく、しかし最高にクールでもあった。
そして、「新曲、やります」と石野が宣言し、本邦初公開の「オレンジ」へ。それは、夕日に見守られる青春と恋心をドラマティックにドライブさせる、瑞々しいギターロックだった。
「凛々爛々！」と咆哮した石野は、歌いながら高まる昂揚感に突き動かされるすようにして柵を越えてフロアへなだれ込んでいった。石野はフロアからメンバー紹介をして3人のソロ回しを導き、気づけば津野と藤本もフロアに降り立って音をかき鳴らしていた。そして、4人はメーターを振り切り完全燃焼するようにしてラストの「yumeutsutsu」をぶっ放した。
〈きっときっと私たちは大丈夫〉と歌われる楽曲から幕を開けたライブは、〈行こうぜ うつくしい圧巻の近未来 絶景の新世界〉と歌われる楽曲で閉幕した。赤い公園は音楽とともに輝かしい未来を信じて生きているーーそれこそがこの配信ライブにおける最大のメッセージだったように思う。
