SixTONES、Snow Man、KinKi Kids…それぞれが伝えたオンラインライブの意義 『Johnny's World Happy LIVE with YOU』Day6

KinKi Kids

 今回のオンラインライブでは唯一、アンプラグドでのライブを披露したKinKi Kids。バンドによる生演奏は、やはり迫力が違う。音の重みと厚みが、画面越しにも伝わる。実に贅沢なライブだった。シンプルだが凝ったライティングとカメラワークもKinKi Kidsらしい。

 “ふたりが歌えばKinKi Kids”。それを体現した時間だった。ふたりにしか成し得ない、完璧なユニゾンを聴かせた。

 披露された曲は、誰もが知る大ヒット曲ばかり。何度も耳にしてきたはずだ。それでも彼らが言うとおり、歌詞をじっくり読みながら聴くと、いくつものフレーズが現状にリンクし、胸に刺さる。

 ラストには、ライブでしか披露されていない「YOU…〜Thanks 2 YOU〜」を選曲。ジャニー喜多川氏との別れにより“世界が変わってしまった”、その言葉が印象的だった。そうして生まれた曲にもまた、今このときが重なる。

 MCでは、しっかりと“今”へのメッセージを、ダイレクトに、言葉を濁さずに伝えた。彼らも、同じ現実を生きている人間なのだと実感する。

 また、仕事が途絶えたスタッフやミュージシャンの存在にも触れた。時折、バックミュージシャンの演奏シーンが映る。音に身を委ね、いきいきと演奏する姿に「音楽って良いな」と、改めて気付かされる。

 音楽が心の支えになることを、KinKi Kidsはあらためて示した。今回のライブの意図を深く汲んだ、KinKi Kidsにしかできない、KinKi Kidsだからこそできるステージを見せてくれた。

プレゼンター・TOKIO 国分太一の存在

 今回、プレゼンターをつとめたTOKIO・国分太一の存在も大きかった。オープニングでは毎回、優しい言葉で後輩たちを紹介。ファンにとっての耳寄り情報も伝えてくれ、ライブを楽しみに待つファンのテンションを高めた。

 また、バックヤードの紹介や特効の体験など、貴重な機会もプレゼントしてくれた。誰よりも多く感謝の言葉を述べたのも国分だ。

 Day6では、ジャニーズにおける「with YOU」の言葉の重み、その精神がいかに大切なものであるかを伝えた。最終日にして、オンラインライブ開催の本当の意義が理解できたような気がする。ジャニー喜多川氏の意志が、脈々と受け継がれていることを感じた『Johnny's World Happy LIVE with YOU』だった。

 この日のライブの模様は、6月28日23時59分までアーカイブ視聴が可能。今から視聴券を購入した場合でも、期間中はアーカイブ配信を視聴することができる。

 なお『Johnny's World Happy LIVE with YOU』における収益の一部は「Smile Up! Project」を通し、医療従事者向けの支援活動に充てられる。

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■新 亜希子
アラサー&未経験でライターに転身した元医療従事者。音楽・映画メディアを中心に、インタビュー記事・コラムを執筆。
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