ジェジュン、対照的かつシンプルな構成の両A面シングルの強み 『Brava!! Brava!! Brava!!/Ray of Light』が初登場1位に

 そして、作詞は伊秩弘将。80年代に渡辺美里や森高千里のソングライターとしてデビューし、90年代にはSPEEDのプロデューサーとして一世を風靡、現在も第一線で活躍する作家です。彼による日本語詞を歌うジェジュンは、ボーカリストとして力量があるだけではなく、日本語の意味を押さえた上での抑揚の付け方が非常に巧みだと感じました。

 もう一曲の「Ray of Light」の作曲が真空ホロウであることには驚きました。真空ホロウは、松本明人を中心とした3ピースバンドです。ジェジュンのボーカルの高音の魅力を体感させるドラマティックなバラードを書き下ろしています。

ジェジュン「Ray of Light」

 ジェジュンの『Brava!! Brava!! Brava!!/Ray of Light』は、ダンスナンバーとバラードという対照的な2曲によるシンプルな構成のシングルですが、そのシンプルさゆえの強さを感じさせます。

■宗像明将
1972年生まれ。「MUSIC MAGAZINE」「レコード・コレクターズ」などで、はっぴいえんど以降の日本のロックやポップス、ビーチ・ボーイズの流れをくむ欧米のロックやポップス、ワールドミュージックや民俗音楽について執筆する音楽評論家。近年は時流に押され、趣味の範囲にしておきたかったアイドルに関しての原稿執筆も多い。Twitter

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