THE RAMPAGE RIKU、常に向上心を忘れないグループの“土台”的ポジション 歌声の安定感と表現力も魅力に

RIKUが築くランペの“土台”的ポジション

 その反面、声質的に低音を歌うのは苦手なようで、シングル「WELCOME 2 PARADISE」のリリースインタビューでは「レコーディングの時に低音の限界を感じる瞬間があったんですよね。(中略)でも、僕には北人も壱馬もいる。あとは任せた!」と、信頼する相棒達に背中を預ける場面も(引用:『OUT of MUSIC vol.63』)。向上心の塊ゆえに、時折「この声でロックをしっかり歌えるか不安だった」などと弱音を口にすることもあるが、そのたびに2歳下の同い年コンビ(川村壱馬・吉野北人)は「大丈夫だよ」と力強くフォロー。いつもは明るくコミュニケーション能力の高いRIKUだが、ふいに顔を出す弱気な一面が放っておけない雰囲気を醸し出している。

 ちなみに、地声も高いため、メンバーに声真似をされ、いじられることも……。そのためか、雑誌のインタビューでは意識的に声を低めに出して“THE RAMPAGEのメンバーっぽく”振る舞っているらしい。真面目だが、ちょっと天然である。また、陣の紹介コラム(THE RAMPAGE リーダー陣、母のような包容力と誰よりも熱いパッション ムードメーカーとしてもグループを牽引)でも記載したように、音楽情報番組『ライブを100倍楽しむLIVE YEAH!!!』(SPACE SHOWER TV)やラジオ番組『WEEKEND THE RAMPAGE』(bayfm)では、同い年の“陣RIKU”コンビでパーソナリティーを担当中。2人がラジオ番組『サタデーミュージックバトル 天野ひろゆき ルート930』(ニッポン放送)にゲスト出演した際には、カップラーメンを作ろうとしてコーヒーを注ぎ込んだというRIKUの天然エピソードも語られ、一緒に行動することの多い陣からも「(RIKUは)独自のペース・世界観を持っている」と言われている(引用:NEWS ONLINE)。

 その肉体美を見てもわかるように、ストイックなメンバー揃いのTHE RAMPAGEの中でも、とくに自分に厳しく、常に向上心を忘れないRIKU。川村と吉野が俳優業に挑戦している一方で、彼はピアノの弾き語りを目標に掲げ、努力を続けてきた。そして、『THE RAMPAGE LIVE TOUR 2019“THROW YA FIST”』で、人気曲「Can't Say Goodbye」をピアノの弾き語りバージョンで初披露。独学ながらも寝る間も惜しんで特訓したというRIKUのピアノに合わせて、3ボーカルのエモーショナルな歌声が響き渡ると、観客はうっとりしながらステージを見つめた。ここ数年、メンバーの個人活動が目立つようになってきたが、RIKUに限って言えば、“THE RAMPAGEの土台”としてメンバー達の帰ってくる場所を守り続けている、そんな印象だ。とはいえ、今年2月には朗読劇『BOOK ACT』の演目『もう一度君と踊りたい』で演技に初挑戦し、彼の可能性も広がるばかり。自問自答しながらも、一歩ずつ丁寧に夢を掴んでいく彼をこれからも見守っていきたい。

■斉藤碧
エンタメ系ライター。
ダンス&ヴォーカルグループ、アイドル、ロック、ヴィジュアル系、俳優などジャンルレスで執筆中。V系雑誌「Stuppy」では編集も担当。
Twitter:@stmdr38

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