ジュンペロ、SUGIZO、sleepyhead 武瑠……ジャンルを問わないアーティストとのコラボ 新たな相互作用の起点に

 X JAPANから続くヴィジュアル系シーンでは、しばしばバンドのメンバーがソロでも活動する。その活動には、シーン内外に関係なく、本人に共鳴した別のアーティストが参加することが多い。

ジュンペロ『20/700000000』

 直近の例でいえば、DOG in Theパラレルワールドオーケストラ(DOG inThePWO)の準々(Gt)のソロプロジェクト・ジュンペロの『20/700000000』(2020年)がわかりやすいだろう。前作『13/700000000』(2019年)でも、DARRELLの藍(Vo/Gt)、Develop One’s Facultiesのyuya(Gt/Vo)、BAROQUEの圭(Gt)、猫曼珠のCazqui(Gt)、VersaillesのMASASHI(Ba)というシーン内の実力者を迎えていたジュンペロ。

 本作では、colormal(イエナガ、Gt)、八十八ヶ所巡礼のKatzuya Shimizu(Gt)とマーガレット廣井(Vo/Ba)、JYOCHOのだいじろー(Gt)、skillkillsのGuruConnect(HIRONAKASUGURU、Ba)、それでも世界が続くなら・菅澤智史(Gt)と、シーン外の名手を迎えている。面識のあるなしにかかわらず彼が尊敬しているアーティストにオファーをしたということもあって、いずれの曲も参加者の特徴が活かされている。特にだいじろー参加の「浄化俟ち〜渋谷編〜」と菅澤参加の「虚無る〜浅草編〜」は、エレクトロにアコースティックギターやシューゲイズギターを組み合わせた曲で、彼の特徴であるファニーなポップさとは異なるアプローチを聴かせている。

「浄化俟ち〜渋谷編〜」
「虚無る〜浅草編〜」

 こうした人間関係を繋いでいくもののひとつに、アーティストの実力と才能がある。たとえば、SUGIZOが、BiSHのアイナ・ジ・エンド(以下アイナ)をカバーボーカルとして迎えて発表した「光の涯」(2019年)だ。

【公式】『機動戦士ガンダム THE ORIGIN 前夜 赤い彗星』第4弾エンディング

 『機動戦士ガンダム THE ORIGIN 前夜 赤い彗星』第四弾エンディングテーマとして発表されたこの曲は、もともと『ONENESS M』(2018年)に収録された作品だ。原曲では、彼自身が「僕ら界隈のシーンの中での僕が最も尊敬する先輩」と語るMORRIEが作詞・ボーカルを手掛けており、美麗なトラックとMORRIEの深淵な歌詞と深く優しい歌声が特徴となっている。この曲のボーカルカバーを、面識のなかったアイナに依頼した理由は、彼女のソロ曲を聴いて「ポテンシャルは無限大だなと思った」からだという(引用:BARKS、以下同記事より引用)。その結果「存在感が予想を超え」たと絶賛。アイナ自身もこのコラボレーションで「新しいものと、自分の中に眠っていたもの、出したことのない感じの声が勝手に出た」と、新しい体験をしたようだ。

 思えばSUGIZOは1stアルバム『TRUTH?』(1997年)収録の「KANON」で、坂本龍一に加えて、1996年にデビューしたトリップホップユニット・Lambのルー・ローズをボーカルに迎えており、実力あるアーティストを自身の作品に迎えることに積極的だった。

「KANON」

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