乃木坂46、“融合と創造”の繰り返しで迎えた新フェーズ 2019年の活動から導き出す『3・4期生ライブ』への期待

 そして、乃木坂46にとって初めてのケースとなる『3・4期生ライブ』で、彼女たちは何を見せてくれるのか。

 それぞれの持ち曲は披露されるだろう。梅澤は3期生として最初の曲である「三番目の風」と4期生最初の曲「4番目の光」の違いをこう語っている。「3期生の『三番目の風』は『三番目の風になろう』で、4期生の『4番目の光』は『4番目の光になれますように』。伝えたいことは共通していても言葉のチョイスが変わってくるんです。3期生は『強い意志』で4期生は『優しい願い』なのかな」(『EX大衆』7月号)。

 3期生と4期生によるユニット曲も期待したい。今年の全国ツアーでの「継承」をテーマにしたユニットは、3期・4期合同ライブを観るうえで想像を膨らませる種になっていた。阪口と金川紗耶のダンス、久保と賀喜の歌唱、岩本蓮加、向井、掛橋沙耶香、矢久保の小動物感が再び化学反応を起こすかもしれない。賀喜にとっての山下、掛橋にとっての与田といった「憧れの先輩」と後輩の絡みも面白そうだ。

 「先輩」の3期生はライブをどうまとめ上げるのか。アンダーセンターも務めた岩本は「3期生は自分たちの中でまだ『後輩』という意識」があったが、「合同ライブで4期生のお手本になれるように頑張ります。4期生のいままでと違った面を引き出したい」と語っている。(『EX大衆』12月号)

 乃木坂46にとって代々木第一体育館は、7thシングルでの2期生・堀未央奈のセンター就任が発表された「変革」が起きた会場だ(2013年10月6日)。『3・4期生ライブ』が乃木坂46に「変革」を起こす可能性は極めて高いだろう。

■大貫真之介(おおぬき しんのすけ)
フリーの編集・ライター。アイドルを中心に、サブカルチャー全般を多くの雑誌に寄稿。『EX大衆』、『月刊エンタメ』、『日経エンタテインメント!』、『OVERTURE』などで坂道シリーズの記事を執筆。

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