V6こそがアイドル史を塗り替える先駆者に? CDデビュー日を機に改めて考える
様々なことを経験し、24年もの長い時間を共にしても、なぜV6の関係性は擦り減らず、むしろ微笑ましさが増していくのか。その理由は、V6が時代に先駆けて「ワーク・ライフ・バランス」の取れたアイドルだったからではないか。
6人中4人が結婚をしていることも、男性アイドルグループとしては革新的だ。また、それぞれがソロ活動を充実させていた時期もある。個人でやりたいことも、プライベートで守りたいものも、そしてV6というホームも……どれも諦めることなく、バランスを取り、全てを叶えるを模索し、挑戦を続けていく。
世間の称賛に対してどこ吹く風だったように、姿の見えない様々な声よりも、目の前にいるメンバーや家族、ファン、そして自分自身が笑っていることを重視する。その信念がブレないからこそ24年もの間、V6の周囲は微笑みが絶えなかったのだろう。そのスタンスは、何かと情報に翻弄されがちな私たちの、人生を長く楽しく過ごす大切なヒントのようにも思える。
「ご心配をお掛けいたしますが、25周年、最高のパフォーマンスをお届けすることを約束します!」来たるデビュー25周年に向けて、左膝の手術を決断し、回復に向かっている最年長・坂本の言葉が実に頼もしい。V6なら、相変わらずキャッキャッしながら、25周年に楽しい時間を過ごせるように準備を進めてくれているに違いない。
タイミングよく、2020年に向けてこれから多くの施設が新たにオープンする。そのうちのどこかで、V6がこけら落とし公演をしてくれてもいいのに……そんなことを夢見ながら、24周年も6人の活躍と、仲睦まじい姿が見られることを楽しみにしている。
(文=佐藤結衣)