TWICE ジヒョ、ナヨン、ジョンヨン……異なる分野でリーダー的役割果たす年長メンバー

 7月に日本での4・5番目のシングルである『HAPPY HAPPY』『Breakthrough』をリリースし、現在は5月から始まっているワールドツアー『TWICE WORLD TOUR 2019 ‘TWICELIGHTS’』の最中であるTWICE。韓国でも新曲のMVを撮り終えたとのことで、近いうちにカムバックする予定のようだ。

TWICE『Breakthrough』

 そこで、このシリーズでは何回かに分けてメンバーそれぞれに焦点を当ててみたい。今回はグループのボーカルラインであるナヨンとジョンヨン、同じくメインボーカルでリーダーのジヒョの3人を取り上げてみる。

 3月に放送された『情熱大陸』(TBS系)での主人公であり、グループのリーダーであるジヒョは1997年生まれでグループの最年長ではない。2004年に子役選抜オーディションで2位に選ばれ、それをきっかけにJYPの練習生になった。10歳にも満たない小学生の頃に事務所にキャスティングされ、デビュー年の2015年まで10年間の練習生活を送った。元々は6MIXというグループでデビューが予定されていたが、セウォル号沈没事故によりデビューを自粛・延期せざるを得なくなる。その期間にデビュー予定に組み込まれていたメンバーがJYPを辞めてしまったことでグループのデビュー自体が振り出しに戻ってしまった。

 その後、TWICEのデビューサバイバルプログラムとなった『SIXTEEN』が始まり、序盤ではマイナークラスで苦心しながらも最終的にデビューメンバーに選ばれた。歌唱力やダンスに関しては番組内でも常に評価が高く、『SIXTEEN』の中でパク・ジニョンが芸能人が持つべき3つの要素と考えている、「真実・誠実さ・謙遜」を最も持ち合わせているメンバーは誰かというメンバー間の投票でも1位に。後のリーダー選抜投票でもメンバーから1位に選ばれたという。実力は勿論、練習生としてキャリアや人格も合わせての「リーダー」として名実ともに認められているメンバーだと言えるだろう。しっかり者という性格もあり、司会やまとめのMCなど、グループの中での仕切り役を任されることも多いようだ。

 最年長ナヨンとともにリードボーカルとして、特に初期の曲ではパートも多くサビを任されることも多かった。メンバーの中でも声量が多い=声が大きいことがよくネタにされている(TWICEのパズルゲームの中でもエピソードとして登場)。ガールズグループで特に求められることの多い高音域と言うよりは、中低音域での安定感に定評のあるメンバーである。パク・ジニョンの語るリーダー像「自分は目立たず、むしろ他のメンバー目立つ様にグループをサポートする影の役割を担うこと」をしっかりと満たしているメンバーのようだ。

 一方、最年長である1995年生まれのナヨンは、2004年に一度JYPにキャスティングされたが、当時は親の反対で練習生になることは出来なかった。2010年に再び両親に内緒で受けたJYPの公開オーディションで2位になり、晴れて練習生となった。カジュアル服飾ブランド・SPRISが開催していたオーディション(f(x)のビクトリアなどもこのオーディション出身で、アイドル練習生の登竜門的なオーディションのひとつだった)でスプリススター賞を受賞するなど、練習生の時代から目立つ存在だったという。ジヒョと同様に6MIXでのデビューがなくなった後『SIXTEEN』に参加したが、全ての回を通してアプリ投票ベスト5位内に入った人気メンバーだった。

 飛び抜けて目立つ得意分野があるというわけではないが、歌唱力・ダンス・キャラクターなど全ての分野において及第点以上を常にとるオールラウンダータイプだと言えるだろう。特に明るく自信に溢れた健全な雰囲気を持つキャラクターは、TWICEというグループのイメージ形成において重要な役割を果たしているようだ。ジヒョと並ぶメインボーカルだが、爽やかさという共通点はあるもののこちらはより明るく高音域で力を発揮するタイプであり、サビやイントロに配置されることも多い。実際、ほとんどのタイトル曲やMVで最初に登場している。

 性格的には最年長ということもあり本人のイメージとしては「お姉さん」だが、実際のあだ名はマッネ(最年長だがマンネ=末っ子のようなキャラクターのアイドルにつけられる呼称)。こうしたギャップも魅力の一つだ。

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