劇場版『ONE PIECE STAMPEDE』&主題歌「GONG」インタビュー
WANIMA、『ONE PIECE STAMPEDE』と主題歌への情熱「たくさんの人の想いも背負って唄う」
キャラクターが僕の中で生きているんだなって実感できた(KENTA)
ーーさらに、「GONG」のコーラスには麦わらの一味が参加しているという。
KENTA:そうなんです!!
FUJI:ヤバイですね。
KENTA:最後の〈見に行こう〉ってところからなんですけど、そこのパートを創っているときから麦わらの一味が一緒に〈HEY!〉と叫ぶイメージがあったので、やってくれたらいいなと思ってたところ、本当に参加してくれることになって。めちゃくちゃうれしかったです。
ーーちなみに、レコーディングには皆さん同席したんですか?
FUJI:残念ながら同席できなくて、あとから録音したものを聴かせてもらいました。もう、その場で何回もおかわりしました(笑)。
KENTA:その〈HEY!!〉だけで「あ、ルフィだ!! サンジだ、ゾロだ!!」ってわかったし、キャラクターが僕らの中で生きているんだなって実感できました。短いフレーズなのにすごく個性的ですし、ファンの方たちもいろんな楽しみ方ができるのかなと思います。
ーーそれこそ「あ、誰々の声だ!!」と見つけながら、何度もリピートして。どうなんですか、自分たちの曲に大好きな『ONE PIECE』のキャラクターが声を吹き込んでくれるというのは?
KENTA:いやあ、いまだに信じられないところもあるんですけど、すごく貴重な経験をさせてもらったなと。大きく言えば、財産だなって思います。
ーー早く大音量で聴いてほしいですよね。
KENTA:そうですね。たくさんの人に聴いてほしいですし、これをまたライブでファンの方たちと一緒になって唄いたいな、開催したいなっていうのもありますし。
ーーそこでまたファンの人たちの声が重なると、また違った感動が生まれそうですものね。
KENTA:そうなんですよね。早く披露するのが楽しみです!!
「近道をしないことが大切なんだ」と学んだ(KENTA)
ーー今回のコラボを通して改めて学んだこと、気づかされたことって何かありましたか?
KENTA:ギターのKO-SHINは4歳から一緒で、そこからWANIMAは1から始まっていったので、そういうことを考えたらここまで来れたのはたくさんの人の力のおかげなんだなと。埋められないはずの場所を貸し切れたり、ありえない景色がみんなのおかげで観られて、いろんなライブも成功させられた。そういうことすべてが、諦めずに全力でやっていくという『ONE PIECE』の世界観につながるのかなって、今になって思います。
FUJI:やっぱり諦めないことは大事だと気づかされました。諦めないと、こういうことも叶うんだなと。これからもWANIMAは続いていきますけど、まだまだいろんなことにチャレンジして諦めずにやっていかなくちゃなって改めて思いました。
KO-SHIN:『ONE PIECE』って仲間とか信頼とか絆とかを大切にしている印象が僕は強くて。そこは僕らにも共通していて、そこを大事に、信じた道をまっすぐ突き進みたいとより強く思いました。
KENTA:僕たちも見た目でいったら黒ひげ海賊団のしたっぱみたいな感じですけど(笑)、でもファンの方たちとの信頼もそうですけど、そういうのは間違いなくあります。
ーーそれこそ、近道を選ばずに一歩一歩着実に進む麦わらの一味に、WANIMAが重なる気がするんですよ。
FUJI:そう言っていただけると嬉しいですね。
KENTA:僕も改めてこの映画の台本を読んで感じたんですけど、僕らも一つひとつのことを地道にやってきて、たくさんの人の協力があって音楽をやれていて。ライブハウスからホール、ドームまで、いろんなところを貸し切ってやれるというのは間違いなく僕ら3人だけの力じゃないですし、そこに対する感謝を忘れたくないなという気持ちが常にあります。台本を何度も読み返したときに、そういうつながりの大切さ、全力で諦めないという姿勢をまた改めて学ばせてもらいました。
ーーその話を聞いてからこの曲を聴き返すと、よりグッとくるものがありますね。
KENTA:ありがとうございます!!
ーー改めて、原作が始まってから20数年続いている『ONE PIECE』がこんなにもいろんな影響を与えてくれる、その魅力ってどういうところにあるんでしょうね?
FUJI:例えば、ルフィって「自分は自分ひとりじゃ海賊王になれない」みたいな弱さを見せるじゃないですか。そういう弱さを見せることで、周りの人たちも信用してついていくんだと思います。僕はそういう部分をこのコラボを経てまたさらに再確認できたし、自分ひとりの力じゃなくていろんな皆さんに助けられてWANIMAが成り立っているんだってことも再確認できた。そういう気づきを与えてくれるところが大きな魅力なんだと思いました。なので、これからもそういったことを肝に銘じながら、前に進んでいけたらと思います。
KENTA:『ONE PIECE』からの学びは今回の主題歌「GONG」にたくさん詰め込んだんですけど、やっぱりたくさん迷ったり悩んだりしても、最終的にそれがすべてプラスになってまっすぐド真ん中を進めるような気がする。そういう気づきを与えてくれるのは大きな魅力ですよね。ルフィも麦わらの一味もそうですけど、WANIMAもファンの方たちも、これからまだまだ旅は続くわけで、僕たちは音楽を通して皆さんの生活とつながっていけたらなと思っています。
ーー真ん中を堂々と進むことは、時にはキツさも伴います。そういうとき、KENTAくんの中で何を心の拠り所として乗り越えてきましたか?
KENTA:僕もステージだったりいろんなところでは明るくいたいと考えているんですけど、でも基本はわりとマイナス思考で心配性なんです。だから、そういうマイナス要素が晴れるようにと、地味なことでも繰り返し続けていくしかない、近道をしないことが大切なんだということもこの映画から学んだことですし、そういう姿勢を崩さずやっていきたいです。
ーーそう考えると、生きる上でのいろんな教えが詰まった教科書なのかもしれないですね。
KENTA:そうですね。音楽もそうなんですけど、僕らWANIMAはやっぱり経験したことしか唄えないし、音楽と向き合うことでしか熱いものは生まれないと思っているので。そういうところはブレずにやっていかないといけないなと思います。
ーーKO-SHINくんはいかがですか?
KENTA:KO-SHINは筋トレしかしてないから、年々脳のシワが減っていくという。「ツルツルの実」やな(笑)。
一同:(笑)。
KO-SHIN:あの、麦わらの一味ってひとりでも抜けたらダメだと思うんですけど、このWANIMAも一緒で。このクルーのうち誰かが抜けたら終わりという、それくらいの危機感を持って僕もやろうと思ってます。なので、普段持っているダンベルをもうひとつ増やそうかなと考えてます。
ーー「なので」って(笑)。
KENTA:僕とKO-SHINは離れることはないと思いますけど、ドラムの方はちょっと(笑)。
FUJI:2人に喰らいついていきます!!(笑)。
ーーこの3人あってこそからですからね、WANIMAは。
KENTA:そうですね(笑)。でも、『ONE PIECE』の主題歌をやれたので、そろそろメンバーチェンジかなとも思っているんですけど(笑)。
FUJI:メリー号のように燃えて海底に…(笑)。
ーーFUJIくんはメリー号だったんですか(笑)。
KENTA:フジー号ですね!!
一同:(笑)。
(取材・文=西廣智一)
■公開情報劇場版『ONE PIECE STAMPEDE』
8月9日(金)全国ロードショー
原作・監修:尾田栄一郎(集英社『週刊少年ジャンプ』連載)
監督:大塚隆史
脚本:冨岡淳広、大塚隆史
出演:田中真弓、中井和哉、岡村明美、山口勝平、平田広明、大谷育江、山口由里子、矢尾一樹、チョー、磯部勉
ゲスト声優:ユースケ・サンタマリア、指原莉乃、山里亮太(南海キャンディーズ)
主題歌:WANIMA「GONG」(unBORDE / ワーナーミュージック・ジャパン)
配給:東映
(c)尾田栄一郎/2019「ワンピース」製作委員会
公式サイト
公式Twitter
■リリース情報
『Summer Trap!!』
発売:2019年7月17日(水)
価格:¥1,400(税抜)
1. 夏のどこかへ
2. サンセットストリップ
3. GONG
4. Mom