日向坂46は今の時代に沿ったアイドルだ 「キュン」に続き“ドレミダンス”もTikTokバズりを意識?

 「ドレミソラシド」において、最も印象的なのは、〈ドレミ ドレミ ドレミ ソラ ドレミ ドレミ ドレミ ドレミ ソラシド〉といった冒頭からスタートするサビに繋がるメロディパート。この歌詞構成は前作「キュン」の〈キュンキュンキュン キュンどうして キュンキュンキュン キュンどうして I just fall in love with you〉はもちろん、乃木坂46の「インフルエンサー」、〈ブンブンブン ブンブンブン ブンブンブン ブンブンブン インフルエンサー〉にも見られる手法だ。

 乃木坂46が『徹子の部屋』(テレビ朝日系)に出演した際、黒柳徹子が「CMでよく聴いた“ブンブン”というヒット曲」と話していたことから、楽曲を印象付ける絶大な効果をもたらすことが分かる。そこに日向坂46が取り入れたのが、一緒に踊ることができるダンスである。

 “ドレミダンス”で取り入れられているシェイクは、ヒップホップダンスから派生した踊り。すでにTikTokでは多くの動画がアップされている流行ダンスの一つであり、PerfumeもTikTok公式アカウントにて披露しているほど。日向坂46は、そのシェイクダンスをポップに取り入れている。向日葵がドレミに合わせ踊り出す様子をイメージさせながら、〈ソラシド〉の節では、前作に続き「ひ」の形のポーズを踏襲しているのもポイントだ。

 いまのところ日向坂46のTikTokにて、メンバーのドレミダンスは披露されていない。だが、今週6月26日放送の『テレ東音楽祭2019』(テレビ東京系)を皮切りに、音楽特番への出演がスタートする。「ドレミソラシド」のテレビパフォーマンスがいつになるかは明らかになっていないが、発売月となる7月には、TikTokとの相乗効果で「キュン」を上回る盛り上がりが期待できそうだ。

■渡辺彰浩
1988年生まれ。ライター/編集。2017年1月より、リアルサウンド編集部を経て独立。パンが好き。Twitter

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