EXO D.O.、2PM ジュノ、SHINee ミンホ……俳優としても頭角現す“演技ドル”に注目

脱皮を果たしたミンホ(チェ・ミンホ/SHINee)

 SHINeeのミンホもここ最近、“演技ドル”として注目されてきている。2008年にSHINeeのメンバーとしてデビューを果たし、2010年のスペシャルドラマ『ピアニスト』で俳優デビュー、そして『サンショウウオ導師と恋まじない』で連続ドラマ初出演を果たした。日本の漫画を原作にしたドラマ『花ざかりの君たちへ』では佐野泉役(韓国版役名:カン・テジュン)を演じている。

 彼は『メディカル・トップチーム』『花郎』など、様々なドラマや映画に出演してきたが、“爽やか”な路線からなかなか脱皮できていなかったように思う。それが彼の苦悩でもあったかもしれないが、2016年に出演した映画『アンダードッグ 二人の男』では、初めて悪役を演じ、今までのチェ・ミンホのイメージからの脱皮を果たした。彼自身は喫煙は一切しないのだが、映画の中ではタバコを吸うシーンがあった。この映画のために喫煙をし、その後しっかりタバコはやめたという。ストイックな彼の性格がよく出たエピソードだ。

 2017年には押井守原作の日本のアニメ映画『人狼 JIN-ROH』の実写版『人狼』に出演。キム・チョルジンという実写版オリジナルのキャラクターを演じている。ミンホは4月に自ら志願し海兵隊に入隊したが、韓国の海兵隊は非常に厳しい環境にさらされるという。そんな環境から戻ってきた時に“演技ドル”としてさらなる活躍を見せる姿を楽しみにしたい。

アイドルから生まれる演技派俳優

 最初に紹介したイム・シワンの他にも、ZE:Aには『花郎』『SUITS』などで俳優として注目されているパク・ヒョンシクも所属している。

 B1A4出身のジニョンも『雲が描いた月明かり』の出演で注目され、俳優としての活動を活発にしている。またB1A4にはバロという演技派のメンバーもいたが、どちらも所属事務所を離れ、今後は俳優としての活動を中心にしていくようだ。

 女優の場合なら、スジが有名だろう。彼女はもともとはJYPエンターテインメントから生まれたガールグループ・Miss Aのメンバーだった。今では女優としてすっかり有名だが、彼女もアイドル出身なのだ。

 ここでは紹介しきれなかったが、アイドル出身の俳優は実はとても多い。というのも、韓国においてアイドルは俳優への登竜門となる場合もあるからだ。今活動しているアイドルの中にも名俳優の原石は眠っているはず。彼らの中から、どんな“演技ドル”が生まれてくるのか、これからが楽しみだ。

■西門香央里
東京在住のフォトライター。K-POP、韓国トレンド、旅行、グルメ、カルチャーなどを中心にWebメディアなどで活動中。年3~4回の渡韓でエネルギーを蓄えている。いつまでも年齢不詳でありたい通年おかっぱの人。座右の銘は「努力は裏切らない」。
寄稿媒体:いまトピ、エキサイト、TABIZINE、SHELBEE…等

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「アーティスト分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる