日向坂46、オードリーANNから拡大するファンの輪 坂道グループとラジオの親密な関係性を考察

 日向坂46だけでなく、『乃木坂工事中』(テレビ東京)のバナナマン、『欅って、書けない?』(テレビ東京)の土田晃之、澤部佑(ハライチ)と、坂道シリーズにおいて冠番組のMCとの関係性は必要不可欠なものになっている。

 コンサートに足を運び、それぞれが持つラジオ番組でエピソードを話すというのは、一つのフォーマットとも言えるが、その先駆けとなっているのが『バナナマンのバナナムーンGOLD』(TBSラジオ)。互いに多忙を極めるスケジュールのため、乃木坂46メンバーの出演こそ少なくなったが、メンバーの卒業などグループに大きな変動があれば、必ず2人は番組の中で話題に挙げている。設楽統は『IPPONグランプリ』(フジテレビ系)の前回大会で3度目の優勝を果たしたが、齋藤飛鳥が『のぎおび』でその勇姿を讃えていたのも、“公式お兄ちゃん”として信頼関係にあることを強く感じさせた出来事の一つだ。

 現在『乃木坂工事中』で放送中の企画ロケ「罰ポイント精算沖縄ツアー」が最初に仄めかされたのも、バナナマンの2人が沖縄からラジオ放送をしていたことからだった。ANN同様、バナナムーンにも「日村第一バス」「タンカン」「ジモンさん」「鈴木タケヤス」など番組特有のネタが存在するが、4月21日放送の『乃木坂工事中』にも、「ヒムアザラシ 好きな食べ物はタンカン」とこっそりラジオネタが散りばめられていることは、ファンにもあまり知られていない(『乃木坂工事中』と『日向坂で会いましょう』の制作は同じKMAX)。

 ラジオには、テレビとは違った異様な熱を生み出す力がある。それは、リスナーがスタジオで話すパーソナリティを想像しながら聴くという、今も昔も変わらないフォーマットがあるからだ。SHOWROOM、MixChannelでの同時中継など、少しずつ発信の仕方は変容していっているが、ラジオを聴きながらTwitterでのハッシュタグを追いかける楽しさには、どこかプライベートな話題を共有している感覚を覚える。

 ライブビューイングを含め2万2千人を動員した『オードリーのオールナイトニッポン 10周年全国ツアー in 日本武道館』は、ラジオが決して少数派のものではないということを可視化したイベントの一つであったが、そんな多くのリトルトゥースが少しずつおひさまになっていっている例は、ハッシュタグを追っていく中でよく散見される。乃木坂46のコンサート会場で、「バ」とデザインされたバナナマンキャップを被るファンをよく見かけるように、今後日向坂46ではオードリーのグッズを身にまとったリトルトゥースが目撃されるようになることだろう。

■渡辺彰浩
1988年生まれ。ライター/編集。2017年1月より、リアルサウンド編集部を経て独立。パンが好き。Twitter



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