日向坂46 東村芽依、欅坂46 鈴本美愉との共通点 「ときめき草」MVのソロダンスから考える
欅坂46のダンスメンバーとして有名なのが鈴本美愉。一方で、日向坂46のダンスメンバーと言えば、“やんちゃるめいちゃん”こと東村芽依だ。2月11日にけやき坂46(以下、ひらがなけやき)から改名し、3月27日に『キュン』で念願のシングルデビューを果たす日向坂46。リリースを前にカップリング曲が次々と解禁される中、青春感満載の「ときめき草」(TYPE-C収録)のMVも公開された。メンバー各々のイメージシーンが魅力的に描かれているが、中でも東村のソロダンスが特にかっこいいと話題になっている。
表題曲の候補にもなった楽曲と加藤史帆がブログで書いている「ときめき草」は、解禁前にデビューシングル収録曲がすべて披露された『日向坂46 デビューカウントダウンライブ!!』で初パフォーマンスし、ファンから高い評価を得ていた。公開されたMVは日向坂の「JOYFUL LOVE」や欅坂46のデビュー曲「サイレントマジョリティー」、乃木坂46の「制服のマネキン」のMVなども担当した池田一真監督が手がけた。欅坂や乃木坂など、かつての坂道系のMVをオマージュしたようなシーンだったり、センターである小坂菜緒が『欅って、書けない?』(テレビ東京系)に初登場したときのようなセーラー服を身に纏い、一人乗っていたバスを降りて、みんな違う服を着て歩くメンバーの群れに加わるという描写が、長濱ねるの「乗り遅れたバス」のその先の話、もしくは別の未来の話にも見えたり、様々な解釈ができるシーンが数多く仕掛けられている。
また日向坂になってから振付は主にCRE8BOYが務めているが、「ときめき草」は馴染みのTAKAHIROが担当しているだけに、欅坂やひらがなけやき時代を彷彿とさせる迫力のダンスが印象的。日向坂になって、ひらがなけやきの名残をバッサリと切り離すのではなく、その魂を楽曲に残したようにも思える。「キュン」の明るく前向きな恋愛ソングに比べ、「ときめき草」は情緒感のあるクールな楽曲と対照的だが、どちらの路線でも行けるように表題曲候補となったのも納得だ。
MVで、東村は一人学校のパソコンルームで、感情を爆発させたかのような圧巻のダンスを魅せている。普段のキャラとのギャップが実にかっこいいシーンだ。東村と言えば、20歳の生誕祭で『はじめてのおつかい』(日本テレビ系)のテーマ曲を背景に入場したことからもわかるように、無邪気な子供のよう性格。仲が良い高本彩花が「めいめい(東村)は本当に赤ちゃんなんだよ」と表現するように、最近は泣かなくなったが、相変わらず『ひらがな推し』(テレビ東京系)ではニコニコしながらしゃべらないという無言ボケを連発したり、制御不能でテンションが高く楽屋女王と呼ばれたりしている。一方、2017年に放送された『全力!欅坂46バラエティー KEYABINGO!3』(日本テレビ系)で、小学校の時のマラソン大会は1年から5年までずっと1位だったと語っていた東村。その時に行われた60分間耐久ダンスでは、みんなが苦しむ中、終始ニコニコしながら踊り続けるというフィジカルモンスターでもある。持久力に加え、特技のカラーガードや助走なしのハンドスプリング、足の速さ、跳躍力など、運動神経抜群の一面も。
そんな東村は、『ひらがな推し』(テレビ東京)で「ダンスが上手いメンバーランキング」1位に輝き、高本は「小さいのに存在感がすごく大きい」、佐々木美玲は「HIPHOP系は東村芽依!」と評している。可愛さとかっこよさが共存する日向坂のダンスメンバーとして、結成当初から支持を集めている東村のダンスパフォーマンスは、ライブでフィーチャーされることもしばしば。普段はふわふわしているが、いざダンスナンバーが流れると豹変し、小さい体を大きく動かしながら、カラーガードで鍛えたキレのあるダンスを見せる。東村のダンスを実際に生で目にすると、やはり惹きつけられるものがあると感じた。ライブ中もニコニコしながら、最後まで苦しさを一切見せずに踊りきり、「誰よりも高く跳べ!」では人一倍キレッキレで躍動感たっぷりに踊る姿は、本当にダンスが楽しいんだろうなと思わせ、頼もしささえ感じさせる。