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Nobody、君に話しておきたいこと、ヒールの高さ……欅坂46『黒い羊』CW曲MVに注目

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 ついにリリースされた、欅坂46(以下、欅坂)の8thシングル『黒い羊』。衝撃的な内容の表題曲は、欅坂史上、一番ドラマチックで過酷なMVと共に、発売前から注目を集めていた。同シングルはカップリング曲のMVも秀作揃い。そこで今回は「黒い羊」の影に隠れたカップリングのMVに注目してみたい。

欅坂46「Nobody」

 まずは、TYPE-Aに収録されている「Nobody」。「黒い羊」で低音の歌声が印象的だった平手友梨奈だが、「Nobody」では高音で美しく歌っているため、彼女の音域の広さに驚かされる。齋藤冬優花がブログで「のーばでぃのーばでぃのーばでぃい~ 頭に残るね~!!」と綴っているように、同曲が解禁されるとサビのフレーズに中毒性があると話題に。欅坂では今までにない大人な曲調という意見もあれば、昭和歌謡、レゲエ、盆踊り調など、様々な感想が飛び交った。

 そんな「Nobody」のMVを手がけたのは、坂道AKB「誰のことを一番 愛してる?」や「国境のない時代」のMV監督を務めた東市篤憲。赤いスーツを身にまとったメンバーが、大型LEDビジョンをバックに踊る姿が印象的である。古いファッション誌のようなレトロポップな雰囲気を意識した演出は、平手のソロ曲「渋谷からPARCOが消えた日」の続きのような歌謡路線を感じさせる(「渋谷からPARCOが消えた日」MVでも平手は真っ赤なスーツを着用していた)。ハイブランドの広告や、ブルーノ・マーズのMVのように、1980年代のダサかっこよさを逆にクールと思わせる路線なのかもしれない。

欅坂46 『渋谷からPARCOが消えた日』Short Ver.

 「黒い羊」とは一転して、フェミニンで艶のある作品に仕上がっている「Nobody」のMVは、ダンスもしなやかなものとなっているが、あえて当時の言葉を使えば「ブリっ子」のような仕草が多用されているように思う。たとえば、おねだりするようなポーズや、両手の人差し指をフリフリさせるなどのセクシーな振付。今までのダンスの中でも1、2を争うほど面白い振付だが、尾関梨香が真顔でピンポン球をラケットで打ち、それを織田奈那がキャッチするという謎の演出は完全に笑わせにきている。そう考えると壮大なネタなのか、はたまた本気なのか。マネキンのように無表情でパフォーマンスすることには、深い意図があるのだろうが、その掴みきれないところがこのMVの面白さでもある。しかし、同MVでの平手の髪型や仕草からは、今まで何度も言われてきている山口百恵っぽさが一番強く出ているのではないだろうか。じっくり平手の表情が見られるMVというだけでも見る価値ありだ。

けやき坂46(日向坂46)「君に話しておきたいこと」

 次に全タイプ(MVはTYPE-BのBlu-ray)に収録されている、けやき坂46(以下、ひらがなけやき)「君に話しておきたいこと」。同曲は、ひらがなけやきらしいハッピーオーラ満載で、それにあわせたMVの演出が実に楽しく爽快感のあるものとなっている。監督は、ひらがなけやきの「期待していない自分」を手がけた安藤隼人。振り付けは、『2017 FNS歌謡祭』(フジテレビ)で平井堅×平手友梨奈の「ノンフィクション」の振り付けを担当したCRE8BOY。撮影時にはすでに日向坂46(以下、日向坂)への改名が決まっていたのか定かではないが、日向坂のイメージカラーである空色の衣装が映えていて印象的だ。「黒い羊」のMVではワンカメの長回しが話題となったが、この曲もまた途中の歌唱部分はワンカメ風に撮影されている。動いている1人の背後から何人も出て来たり、引っ込んだりという、かつてミシェル・ゴンドリーがGAPの「Holiday」シリーズCMでやっていたようなトリック演出が見どころ。「黒い羊」と比べると一見単純なMVに見えるかもしれないが、CG処理のことを考えると、編集にかなりの時間がかかっているのではないかと推測できる。また、きっちりそれぞれのメンバーにスポットを当てているところもファンには嬉しい演出だ。ただ、爽快感のある曲だからこそ、なぜ青空が見える場所で撮影されなかったのかが疑問である。

      

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