乃木坂46 西野七瀬卒業コンサートに見た、“努力と感謝と笑顔”の歴史

乃木坂46西野七瀬卒業公演レポ

 アンコールはその後「シンクロニシティ」と、生田絵梨花が出だしを〈なーちゃんの温かい その背中が好きだった〉と涙ながらに言い換えて歌った「ダンケシェーン」を経て、“全曲披露”における最後の1ピースを埋める「帰り道は遠回りしたくなる」へ。楽曲の最後にはファンから「ありがとう」と書かれた紙が掲げられ、メンバー一人ひとりと挨拶を交わした西野は「なんの悔いもなく卒業できます。今後も私がいなくなっても乃木坂46はどんどんキラキラ輝いていくと思いますし、私も応援しますから、みなさんも応援しましょう。本当にありがとうございました!」と言葉を残し、ステージを後にした。

 ファンからの声援が鳴り止まずに行われたWアンコール。ソロ曲の「光合成希望」をメンバーと共に歌い上げた西野は、「終わりたくないですね。寂しいですね。でも、どうしよう……かずみん、助けて!」と高山に助けを求め、会場全体から温かい笑い声が降り注ぐ。その後、一列に並んで生声で感謝の気持ちをドーム中に叫んだところで、この日の公演が終了した。

 かと思いきや、トリプルアンコールとして西野が再びステージに登場。最後に松村がこの日のMCで触れていた、写真を撮るときのキュートな“にんじん顔”で記念撮影を行い、優しい空気のなかで「またね~♪」と西野は笑顔で最後のステージを後にした。

 緩やかな空気の中で行われたこの日のライブを終えて、西野が〈好きだったこの場所〉を離れて〈ここではないどこか〉へ行っても、彼女の物語と乃木坂46の物語はまだまだ〈つづく〉。そうして分かれた2つの道がどちらも幸せに繋がっていることを願いながら、このレポートを締めくくりたい。

(取材・文=中村拓海/画像提供=(C)乃木坂46LLC)

・『乃木坂46 7th YEAR BIRTHDAY LIVE Day4 ~西野七瀬卒業コンサート~』セットリスト
1.気づいたら片想い
2.今、話したい誰かがいる
3.ロマンスのスタート
4.夏のFree&Easy
5.ごめんね、ずっと
6.自分じゃない感じ
7.トキトキメキメキ
8.春のメロディー
9.Another Ghost
10.魚たちのLOVE SONG
11.失恋お掃除人
12.君は僕と会わない方がよかったのかな
13.命は美しい
14.何もできずにそばにいる
15.羽根の記憶
16.設定温度
17.傾斜する
18.強がる蕾
19.転がった鐘を鳴らせ!
20.他の星から
21.ショパンの嘘つき
22.Rewind あの日
23.生まれたままで
24.吐息のメソッド
25.僕がいる場所
26.ひとりよがり
27.隙間
28.遠回りの愛情
29.きっかけ
30.心のモノローグ
31.インフルエンサー
32.別れ際、もっと好きになる
33.嫉妬の権利
34.かき氷の片想い
35.無口なライオン
36.やさしさなら間に合ってる
37.やさしさとは
38.My rule
39.せっかちなかたつむり
40.スカイダイビング
41.会いたかったかもしれない
42.いつかできるから今日できる
En1.つづく
En2.シンクロニシティー
En3.ダンケシェーン
En4,帰り道は遠回りしたくなる

※初出時、記事内容の一部に誤りがありました。お詫びして訂正いたします。

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