アニメとの親和性、SNSのバズ、ワールドワイドなMV……安田レイ「blooming」の魅力を解説

安田レイ「blooming」の魅力を解説

 2月27日にリリースされる安田レイのニューシングル「blooming」がCD発売前から大きな注目を集めている。TVアニメ『レイトン ミステリー探偵社 ?カトリーのナゾトキファイル?』(フジテレビほか)の新オープニングテーマとして昨年10月からオンエアされているこの曲は、“世界に一人しかいない自分を愛し、前に進もう”という思いを込めたアップチューン。アニメの世界観とリンクしつつ、リスナーの背中を押してくれるメッセージソングとしても幅広い層から支持されている。

安田レイ『blooming』Music Video (TVアニメ『レイトン ミステリー探偵社 ~カトリーのナゾトキファイル~』オープニングテーマ)

 1993年生まれの安田レイは、13歳のときに音楽ユニット「元気ロケッツ」に参加。 2013年に7月シングル『Best of My Love』でソロシンガーとしてデビューした。その後、ドラマ、CMなどとタイアップした話題曲を次々と発表。1stアルバム『Will』、2ndアルバム『PRISM』がともに iTunesでJ-POP1位、総合2位を獲得するなど、配信を中心にヒットを記録した。また、「Mirror」(TVアニメ『魔法科高校の劣等生』エンディングテーマ/2014年)、「きみのうた」(TVアニメ『夏目友人帳 陸』エンディングテーマ/2016年)など人気アニメの楽曲を担当することも多く、アニメファン、アニソンシーンにおける認知度も高い。

 安田レイが作詞、白根一成が作曲を担当した新曲「blooming」は、心地よい解放感を伴ったメロディライン、しなやかなグルーヴを備えたバンドサウンドがひとつになったナンバー。ミステリー、アクションなど多彩な要素を融合させたTVアニメ『レイトン ミステリー探偵社 ?カトリーのナゾトキファイル?』の世界をしっかりと盛り立てている。

 「blooming」というタイトル通り、新たな息吹を感じさせるようなギターのフレーズから始まり、一気にスピードアップ。疾走感をたたえたビート、生命力に溢れたサウンドのなかで描かれるメロディーからは、閉じこもっていた感情を一気に解放するようなパワーをはっきりと感じ取ることができる。そして、「blooming」の軸になっているのは、ポジティブな意志に溢れた歌詞。特に〈この世界に1人しかいないわたしのこと 少しだけ抱きしめられたら〉というサビのフレーズは、この楽曲のテーマを端的に示すと同時に、安田レイのアーティスト・イメージとも強く重なっている。決して押しつけがましくならず、ポジティブな意志をナチュラルに響かせるボーカルも素晴らしい。

 アニメについて安田は「(主人公の)カトリーの様に、なんでも「面白そう!」と思える好奇心旺盛さは、人生を楽しむ上で一番大切な事だと思うので、 私もカトリーを見習い、その心を忘れないようにしていきたいな、と思います」とコメント。さらに「blooming」の制作に関し、「ふと自信がなくなってしまったり、自分を愛せてないなと感じたり、 どこか不安になってしまう時に、聴いて欲しくて作った曲です。 少しかっこ悪くても、あなたの人生の主人公はあなたです。あなたのカラーで、大きくキレイな花を咲かせてください!この曲を聴いて、 一歩でも半歩でも前に進んでくれたら嬉しいな、という想いを込めて作りました」と説明している。アニメのコンセプトやテーマ性と強くつながりながら、年齢、性別を問わず、幅広いリスナーの共感を集める楽曲に結びつけているところが、この曲の最大の魅力と思う。

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