FLOW、15周年イヤー締めくくった日本武道館公演 盟友 GRANRODEOも登場した『神祭り』レポ

FLOW、日本武道館公演レポ

 ここから後半戦に入り、まさに“神曲”と呼べるナンバーが連続する。全力でヲタ芸を披露するダンサー・GinyuforcE、RAB(リアルアキバボーイズ)たちに囲まれての「愛愛愛に撃たれてバイバイバイ」、再び火柱が上がるアッパーな「HERO~希望の歌~」、そして会場から合唱が沸き起こった「Sign」「風ノ唄」と、切れ目なく人気曲をたたみかけるように演奏。さらに「GO!!!」では、IWASAKI以外の4人がステージ左右に散らばり、観客との距離を縮めながらエネルギッシュに煽る。曲中に恒例のウェーブやコール&レスポンスを行ったりと、より一体感を高めていった。

 そして、感情のほとばしりが最高に達したのが、KEIGOが「俺たちの仲間の歌、歌ってくれ!」とシャウトして始まった「ANTHEM」。メンバーの熱量とそれを受け止めるオーディエンスの熱量がこれ以上ないほどの高まりを見せ、武道館にスパークした瞬間だった。

 KOHSHIが「2003年にデビューしてライブを中心に活動を続けて15年間、やってきました」と振り返り、「ライブをやっていると、目の前のみんながすごい近くに感じられる一体感とか、天井に手が届くんじゃないかと思えるような高揚感に包まれる瞬間があって。俺たちにとってその瞬間は何ものにもかえがたい瞬間なんです」「そこにみんながいてくれたから、前に進んでこれました。俺たちに関わってくれる全ての人に15年分の思いを伝えさせてください。本当にありがとうございました!」と感謝の言葉を述べたあと、本編の最後を、未来への希望を描いた「Garden」で締めくくった。

 アンコールに応えて再登場した5人。ステージ上から、4月10日にFLOWにとって3年ぶりとなるオリジナルアルバム『TRIBALYTHM』のリリースと、全国6都市を廻るFLOW LIVE TOUR 2019「TRIBALYTHM」が5月26日からスタートすることが告知された。

 そのアルバムに収録される「PENDULUM」をアンコールで披露。タイトルの”振り子”を想起させるメロディにこれからの未来を乗せた歌詞には、FLOWの新たな魅力が加わりそうだ。

 “神祭り”のサブタイトルにふさわしく、お祭りのようなハイな状態を2時間半に渡って繰り広げ、ラストはデビュー曲「ブラスター」でエンディングを迎えた。

 15周年の流れをこの武道館ライブでひとまず終えた彼らは、すでにその先に向けて歩み出している。4月のアルバムとその後のツアーで、新たな進化を遂げた彼らが感じられるはずだ。

(文=岡本明/写真=柴田恵理)

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