w-inds.からCRAZYBOY、Red Velvetまで…世界と勝負できるハイクオリティな新作

Red Velvet『#Cookie Jar』

 少女時代、EXOなどを輩出してきたSMエンターテインメント所属の5人組ガールズグループ・Red Velvetの日本1stミニアルバム『#Cookie Jar』。大胆なリズムチェンジと緻密なサウンドメイク、ビビッドなメロディラインがひとつになった世界的ヒットチューン「Dumb Dumb」など3曲の日本語カバー、さらに日本オリジナル楽曲3曲を加えた本作には、このグループの音楽的な新しさが明確に示されている。それを象徴しているのが表題曲「#Cookie Jar」。レコードのノイズから始まるこの曲は、60年代のオールディーズの雰囲気と’10年代のネオファンクを結びつけるダンスチューン。レトロポップなイメージのビジュアルも幅広い年齢層のリスナーにアピールしそうだ。

Red Velvet '#Cookie Jar' MV
Special Favorite Music『NOWADAYS』

 大阪を拠点にした7人編成のポップスバンド、Special Favorite Music。AOR、ブルー・アイド・ソウル、チャンバーポップなどのエッセンスを自然に吸収した楽曲、クメユウスケ、ラビンユーの男女ボーカルによる解放的なメロディラインによって音楽ファンの心を掴んできたSFMの3rd ep『NOWADAYS』は、高い音楽性とポップミュージックへの愛がさらにわかりやすく提示にされた作品だ。キモになっているのは「ゆびさき」(花王リーゼ TVCMソング)に象徴される、ストレートで叙情的な日本語の歌詞。“君”との出会いによって新しい未来が広がるーーそんな風景を描いたこの曲は、エバーグリーンなポップスを体現し続けるSFMのあり方と強くリンクしていると思う。

Special Favorite Music "ゆびさき" (Official Music Video)

■森朋之
音楽ライター。J-POPを中心に幅広いジャンルでインタビュー、執筆を行っている。主な寄稿先に『Real Sound』『音楽ナタリー』『オリコン』『Mikiki』など。

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