Brian the Sun×KANA-BOON、関西バンド2組の3年越し“待ち合わせ”

『激ブライアンカナブンブン丸』レポ

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 2番手のKANA-BOONは、「負けたくないんですよ、あんなヤンキー上がりのバンドに!」と谷口鮪がお返しとばかりに悪態を付きながら「1.2. step to you」「ウォーリーヒーロー」「なんでもねだり」と、キャッチーなサビとダンサブルなビートで代表曲を次々と披露。シンプルなバンドアンサンブルが逆に新鮮な「机上、綴る、思想」、初期からの代表曲「結晶星」「ないものねだり」と、手を変え品を変え、次々とバリエーションの多さを見せてくれた。

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 続けて、小泉のドラムロールと谷口鮪(Vo.&Gt.)のファルセットが、『Origin』後に進んでいく次のステージの始まりを予感させる新曲「Wake up」と、ビート感やコードが「Wake up」との共通性を感じさせる「ダイバー」の2曲を演奏したKANA-BOONは、Brian the Sunのカバー曲「Naked Blue」をパフォーマンス。こうして両者のカバーを聴き比べると、古賀隼斗(KANA-BOON/Gt.&Cho.)と小川真司(Brian the Sun/Gt.&Cho.)がリフを気持ちよさそうに弾いているのを見て、二人のプレイにどこか共通性があるのではないかと感じることができたり、Brian the Sunの曲が谷口の少年性を帯びた声で歌われることで、より青さや甘酸っぱさが引き立てられるのだということもわかる。

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 ライブ終盤、「フルドライブ」で改めて観客を盛り上げてこのまま終わるかと思えば、MCで谷口が「同世代で尊敬している3人衆がいて、そのなかの一人」と森を褒めた。かと思いきや、ここで終わらないのが関西人。エコーをかけながら冒頭の「それぞれの長い音楽活動の分岐点で同じ場所に居れる事を嬉しく思うと同時に、しばらくしたら違う道に進むやろうから、またずっと遠くのどっかで待ち合わせしよう」という森のツイートを紹介。続けて「3年経って待ち合わせが成功しました! 当時はBrianが『3年後を目標に追いかけるから』と言ってて、それが本当に叶って。『僕のヒーローアカデミア』で『HEROES』が掛かって悶えたもん」と嬉しそうに語ったあと「次はいつになるかわからないですけど、また絶対やりたいと思います」と宣言し、切なさと疾走感の同居する名曲「シルエット」でライブを締めくくった。

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 そんな清々しい本編を終えた後のアンコール、一体何が起こるのだろうかと期待していると、ステージには両バンドのメンバーが登場。なぜか会場にはMONGOL800の「小さな恋のうた」(しかもカラオケバージョンの打ち込み音源)が流れ始め、全員で熱唱するという謎の展開に。綺麗なままでは終わらないのもまた、関西バンドの性とでもいうべきか。

 ともかく、ともに次のステージへと歩みを進めるこのタイミングに、メジャーというフィールドで感動的な“待ち合わせ”を果たすことができたBrian the SunとKANA-BOON。この先どんなドラマチックな展開を経て、二つの線は再び交わるのだろうか。

(取材・文=中村拓海/写真=Mami Naito)

■セットリスト
〇Brian the Sun
1.Sister
2.Suitability
3.Naked Blue
4.パワーポップ
5.しゅがーでいず
6.アレカラ
7.神曲
8.MUSiC(KANA-BOONカバー)
9.Maybe
10.彼女はゼロフィリア
11.HEROES
12.ロックンロールポップギャング

〇KANA-BOON
1.1.2. step to you
2.ウォーリーヒーロー
3.なんでもねだり
4.机上、綴る、思想
5.結晶星
6.ないものねだり
7.Wake up
8.ダイバー
9.Naked Blue(Brian the Sunカバー)
10.フルドライブ
11.シルエット

En.小さな恋のうた(MONGOL800カバー)

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