『SPACE SHOWER NEW FORCE』レポート
ミセス、DAOKO、Suchmos、ネバヤン、あいみょん、LILI LIMIT……若手6組が切磋琢磨したスペシャ新人イベントを観た
その後、メインステージの転換中には、サブステージへあいみょんが登場した。毒気のある言葉とポップな楽曲が話題の彼女は冒頭、ギター1本で「どうせ死ぬなら」を歌唱すると、先ほどまで和やかだった会場の空気は一変。観客は彼女の言葉一つ一つを聞き逃すまいと、真剣に見入っている様子だった。その後は「泥だんごの天才いたよね」「19歳になりたくない」と、大人と子供の間で揺れ動く感情を表現した2曲を歌い、一旦ステージを後にした。
4番手のLILI LIMITは、ダークな雰囲気から徐々に高揚感を生み出すダンスロック「Girls like Chagall」でライブをスタートさせると、続けて土器大洋(Gt.)が演奏するクリーントーンのギターリフと、志水美日(Key.)の鍵盤による絡みが印象的な「h.e.w」を披露。牧野純平(Vo.)はMCで「僕らは無名だからこそ、今日は証明しないといけないんです。人生にはそういう時がある」と語り、「Boys eat Noodle」「seta gaya」とそれぞれテイストの違う楽曲群を演奏し、最後はメンバー全員と観客がイントロのコーラスを合唱した「Festa」で出番を締めくくった。
ここで再びサブステージに登場したあいみょんは、“電車への飛び込み自殺”というモチーフを様々な角度から切り取った新曲「生きていたんだよな」を熱唱。続けて「私、最近上京してきたんですけど、この曲の題材になった子から、久々に手紙が届いたんです」と「〇〇ちゃん」を、最後は彼女の代表曲「貴方解剖純愛歌〜死ね〜」を歌い上げた。
トリに登場したMrs. GREEN APPLEは、最新アルバム『TWELVE』より、サウンドの緩急に合わせ、メンバーがコミカルに躍動する「愛情と矛先」と「Speaking」からパフォーマンスをスタート。続く「リスキーゲーム」では、観客とともにタオルを振り回して盛り上がった。その後、インディー時代からの人気曲「アンゼンパイ」、2015年末より披露している新曲「うブ」を演奏した同バンドは、MCで大森元貴(Gt./Vo.)が「普段生活をしていて名前を聞くアーティストの人たちに並べていただいて光栄」と控えめに語ったあと、彼らの代表曲でもある「StaRt」を熱唱し、本編が終了。アンコールでは「パブリック」をパフォーマンスし、この日のライブは幕を閉じた。
期待の若手6組が、様々な個性をプレゼンテーションし合ったこの日のライブ。音楽業界を牽引するほどのスターに成長するアーティストが、ここから一組でも多く輩出されることを楽しみに、引き続き彼らの活躍を見守りたい。
(取材・文=中村拓海/写真=古溪一道)
■セットリスト
<DAOKO>
1.高い壁には幾千のドア
2.かけてあげる
3.水星
4.きみ
5.さみしいかみさま
6.ShibuyaK
<Suchmos>
1.YMM
2.Alright
3.JET COAST(新曲)
4.STAYTUNE
5.Miree
6.Life Easy
<never young beach>
1.どんな感じ?
2.MOTEL
3.あまり行かない喫茶店で
4.新曲
5.散歩日和に布団がぱたぱたと
6.明るい未来
7.どうでもいいけど
<あいみょん 1st>
1.どうせ死ぬなら
2.泥だんごの天才いたよね
3.19歳になりたくない
<LILI LIMIT>
1.Girls like Chagall
2.h.e.w
3.Boys eat Noodle
4.seta gaya
5.Festa
<あいみょん 2nd>
1.生きていたんだよな
2.◯◯ちゃん
3.貴方解剖純愛歌〜死ね〜
<Mrs. GREEN APPLE>
1.愛情と矛先
2.Speaking
3.リスキーゲーム
4.アンゼンパイ
5.うブ
6.StaRt
En.パブリック