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特別企画1:柴那典の『#globe20th -SPECIAL COVER BEST-』徹底レビュー

globeカバーベストに見る色褪せないポップ性——HYDE、浜崎あゆみ、木村カエラらが歌う名曲から読み解く

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「Many Classic Moments」浜崎あゆみ

20151217-globe6.jpg浜崎あゆみ

 昨年にリリースされた宇多田ヒカルのトリビュートアルバム『宇多田ヒカルのうた -13組の音楽家による13の解釈について-』では「Movin’ on without you」をカバーし、その歌唱力とサウンドのクオリティの高さでファン以外からも大きな評価を集めた浜崎あゆみ。今回の「Many Classic Moments」も、まるでもともと彼女の楽曲だったかと思うくらいの完成度となっている。コメントで「原曲の魅力を損なわず、且つ浜崎あゆみらしさも添えるには何がベストなのか自問自答しながらチャレンジさせて頂きました」と言っていた通りの仕上がりになっている。

 この曲のサウンドプロデュースを手掛けているのが、レッドワン。レディ・ガガなど数々のトップアーティストを手掛けている世界的なプロデューサーだ。彼はEDMの潮流を取り入れ、大きくバージョンアップした浜崎あゆみの近作を支える作り手の一人。さすがの完成度だ。

「SWEET PAIN」lol

20151217-globe7.jpglol

 実は、今回のカバー曲の中で、もっとも「なるほど!」と唸らされたのが、lol(エルオーエル)による「SWEET PAIN」のカバーだった。lolとは2014年に結成された男女5名によるグループ。次世代の男女混合ダンス&ボーカルグループとして今年デビューしたばかりのニューカマーなのだが、メンバーはavex artist academy出身、レーベルもTRFやAAAが所属するavex traxということで、まさに生え抜きの「ザ・エイベックス」的なグループである。で、そのlolがカバーした「SWEET PAIN」のサウンドは、ずばりEDM。ニッキー・ロメロやアーミン・ヴァン・ブーレンなどダッチ・トランスを思わせる曲調で、ラップと歌メロにシンセドロップを加えた曲構成にリアレンジされている。浜崎あゆみもEDMサウンドなのだが、こちらは彼女と違って「哀愁」の要素をバッサリと抜いてカラッとした陽性なビッグルームハウス。しかしこれもglobeの原曲にとてもマッチしている。

 考えてみれば、エイベックスというレーベル自体が、ヨーロッパのダンスミュージックと密接な関係を持ちながら歩んできた歴史を持つレーベルだった。80年代のユーロビートから、90年代のジュリアナ・テクノ、00年代のサイバートランスと、その背景には常にヨーロッパのダンスミュージック、特にトランスやプログレッシブ・ハウスの隆盛があり、それを日本に土着化することで大きな市場を作り上げてきたレコード会社だった。そう考えると、2015年に次世代のエイベックスを象徴するようなグループがEDMサウンドでglobeをカバーするのも納得だ。

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