『Awesome Talk -vol.1-』開催記念ミーティング(後編)
「盛り上がらないことも尊い気がする」Awesome City Club×髭×吉田ヨウヘイgroupが語る”ライブ中に感じること”
「お客さんも合わせてヒップな夜になればいい」(須藤)
――最近のライブでなにか感じたことはありますか?
マツザカ:土地土地で反応が違うなと感じました。東京だと「自由に」っていったら、自由に楽しんでくれている気がしているんですが、地方に行って、僕らを知らないような人たちに初めて見てもらったときに、延々とハンドクラップをしてくれたところがあって。ノリ方の違いがあると実感させられました。
須藤:恋愛みたいな感じだよね。場所によってシャイなところと、シャイじゃないところがあったり。僕らはシャイだから、シャイなお客さんが来たら、最後に乗せるために駆け引きをしようと思うし、すごい着火点が早いところだと、それはそれで僕たちも嬉しい。一番良くないのが、1〜2曲目がすごい熱くて、あとで取り返せないというやつ。ああいうときはドキドキしますよね。ここのタイミングでこのくらいテンポを落としたほうがいいけど、その後に速い曲をやったときにお客さんのテンションが戻ってこないみたいな(笑)。セットリストもその感覚で作るよね。途中BPMをこのくらいに落として、ここ2曲くらいで戻るか、3〜4曲突っ込んじゃうか。BPM80くらいのところで、ホットな感じにするわけですよ。そこで、どう120に戻していくとか。120に戻した時に思っていた反応が得られなかったら「俺、間違えたかな~」って思ったり。
吉田:自分のせいだと思ってしまうんですね。
須藤:自分がセットリスト作ったりするからね……。なんとなく、バンドの中でも「須藤が作るだろう」みたいな共通認識があるし。最終的にバンドのヒエラルキーは自分を頂点としてあるから、だったら、初めから作ってきなよっていうね。最近はBPM70くらいまで落として始めるのが好きなんですよ。
マツザカ:Awecome City Clubは、始まってからある程度の期間まで、それくらいのBPMからスタートしていました。前のバンドが盛り上がれば盛り上がるほどいいですよね!
須藤:そう、スリリングなのよ(笑)。「こいつら違うな」って思わせられるし。
吉田:ウチは勝手に決まっていることが多いですけど、僕のアルトサックスとギターの持ち替えがあるので、ある程度の制限はありますね。
――ライブ当日は、どう楽しんでもらいたいですか?
マツザカ:まず、根本としてこのイベントは、ライブを観に来るというよりは、社交場みたいになったらいいなって思っていて。良い社交場には良いBGMがあるし、そのBGMが僕らのライブになればいい。気になる女の子がいたらナンパしてくれてもいいし、その空間で自分の一番楽しいことをやって欲しいです。
あと、3バンドの組み合わせとしては、髭先輩と同世代的な吉田ヨウヘイgroupっていうのがいて、3つともやっていることは全然違うから、コントラストを楽しんでもらいたいですね。この対談で話した「ロックバンドっぽくなさ」みたいなのはハッキリと出るんじゃないかな。
須藤:間違いなく出るだろうね。今日、二人と初めてゆっくり話して、ヒップな二人なんだって思った。そういう、「自分たちがヒップだ!」なんて感じられることはあまりないから、お客さんも合わせてヒップな夜になればいいですね。
吉田:Awesome City Clubは、もともと面識もなかったけど、こういう場を用意してくれたり、尊敬する先輩バンドの髭を呼んだりとか、とにかくイベントを面白くしようとしている気概を感じます。この熱量はイベントに来てくれた人にはそのまま伝わるだろうし、当日の会場でも色々仕掛けがあると聞きました。だから間違いなく良いイベントになるんだろうなと確信しています。
(取材・文=中村拓海/写真=竹内洋平)
■イベント情報
『Awesome Talks -vol.1-』
日時:4月3日(金)OPEN/START 18:15/19:00
場所:shibuya WWW
出演:Awesome City Club / 吉田ヨウヘイgroup / 髭
GUEST DJ:木下理樹
チケット料金:前売3,000円/当日3,500円(各税込、Drink代別)
お問い合わせ:HOT STUFF PROMOTION 03-5720-9999
チケットはこちら→http://acc-at1.peatix.com/
■リリース情報
『Awesome City Tracks』
発売:2015年4月8日(水)
価格:¥2,000+税
<CD収録内容>
1.Children
2.4月のマーチ
3.Jungle
4.Lesson
5.P
6.It’s So Fine
7.涙の上海ナイト