謎多きスペシャルユニット、THE TURTLES JAPANの「意志と意義」を見た30分

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 flumpoolの山村隆太(YAMAMURA)と阪井一生(SAKAI)が、新たな音楽表現を追求するために国内屈指の音楽プロデューサーである亀田誠治(KAMEDA)に声をかけ結成されたスペシャルユニット、THE TURTLES JAPAN。flumpoolのパブリックイメージにとらわれない自由な音楽性を追求したいというYAMAMURAとSAKAIの思いにKAMEDAが共鳴し、KAMEDAもまたオファーを受け「プロデューサーではなく、ミュージシャンとしての血が騒いだ」と筆者が行ったオフィシャルインタビューで語っていた。ユニット名にTURTLE=亀を冠しているあたりもKAMEDAがこのバンドに賭ける本気度がうかがえる。

 2014年11月に1stシングル“It’s Alright!”をリリース。EDMのエッセンスをオープンマインドなポップソングに昇華しているこの楽曲のアプローチは、サウンドもYAMAMURAのソングライティングもフレッシュな生気に満ちている。なるほど、THE TURTLES JAPANの「自由を謳歌するポップミュージック」は、これから興味深い展開を見せてくれそうだと思わせてくれる。一方で、ライヴはまだ限られた数しか行っていないためその実体はベールに包まれている部分も多い。そんな彼らが12月28日から12月31日まで幕張メッセ国際展示場にて開催された「COUNTDOWN JAPAN 14/15」の初日に登場した。

 舞台は17時30分のCOSMO STAGE。エレクトロニックなSEをバックにステージに現れたKAMEDA、YAMAMURA、SAKAI、そして年末のフェスからバンドに合流するドラムのJINGUJI(レミオロメン・神宮司治)とピアノ&キーボードのISOGAI(磯貝サイモン)の5人。“It’s Alright!”のレコーディングにはピアノにSUGIMOTO(WEAVER・杉本雄治)、ドラムにTAMADA(玉田豊夢)が参加していたが、THE TURTLES JAPANは、KAMEDA、YAMAMURA、SAKAI以外のメンバーは固定せずにさまざまなミュージシャンをバンドに招いていくのもひとつのコンセプトだという。インディアン調の衣装を身にまとった5人は、挨拶代わりに“It’s Alright!”をプレイする。解放的かつ扇動的なシンセのリフと4つ打ちのビートがオーディエンスを踊らせ、YAMAMURAの伸びやかなヴォーカルがフロアに広がっていく。KAMEDA曰くTHE TURTLES JAPANのテーマは「“心の表面張力”を突き破ること」。その核心がこの楽曲に込められているのがわかる。

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