亀田誠治と横山剣が語る、メロディの「トドメ」とは? 和田アキ子の名曲に込められた仕掛けを分析

 音楽プロデューサーの亀田誠治がJ-POPのヒット曲を分析するテレビ番組『亀田音楽専門学校 SEASON 2』(NHK Eテレ)。12月11日放送分では、クレイジーケンバンドの横山剣をゲスト講師に迎え、「トドメのメロディー学」をテーマに講義を行った。

 冒頭、亀田は「心をとらえる名曲には、感動のトドメを刺してくれるメロディの秘密がある。それは、歌われる方が一番こだわっているメロディの結びの部分」とし、松田聖子の「赤いスイートピー」と長渕剛の「乾杯」などのサビ終わりから2つ分の音にそのヒントが隠されているとした。この部分について横山が「ちょっと上がって下がる」とコメントすると、亀田は「メロディはキーの音に着地したがるから、いったん9th(キーの音から9個目の音)を鳴らして、その一音隣であるキーの音を鳴らすと、不安定な音から安定した音へと向かう。このパターンがJ-POPに多くある」と語った。

「青春感」を出すトドメの差し方

 亀田は「青春感のある曲」として。KANの「愛は勝つ」、TOKIOの「AMBITIOS JAPAN!」、いきものがかりの「ありがとう」を紹介。亀田はこの3曲について「サビの結び前にメジャー7thのコードを使用して、一音下から移行しているから、声を絞り出しているような、若さの溢れる音に聴こえる」と、青春感が出る理由について説明した。

「着地の仕方」で安心感を与える

 続いて亀田は、狩人の「あずさ2号」と、坂本九の「上を向いて歩こう」を例に挙げ、「念押しするように語りかけている着地の仕方」と紹介。亀田はその理由について「安定した音からゴールインすることで安心感がある」と語ると、続けて「毎日の生活や歌う時に意識してみると面白い。こういう気持ちで作ってたとかがわかるようになる」と、視聴者や生徒に向かって呼びかけた。

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