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95年、シングル「不安なの」にてデビュー。当時、隆盛を誇ったアシッド・ジャズ・ムーヴメントを意識したメロウ&グルーヴィなサウンドがクラブ系リスナーの間で話題となる。3rdシングル「Home Sweet Home」では、アコースティック・ギターによる伸びやかなサウンドと低音を効かせた分厚いリズムのなか、ぐっと大人っぽくなった艶のあるヴォイスがゆったりと響く。この時期より、ヒップホップ、R&B、ソウルが高次元で融合したACOサウンドの原型が出来あがりつつあった。その後、Dragon Ashの大ヒット・ナンバー「Grateful Days」への参加をはさんで、元・電気グルーヴの砂原良徳プロデュースによる傑作『absolute ego』(99年)を発表。従来のR&B、ソウルといったブラック・ミュージックに砂原が得意とするラウンジやモンドの要素を取り入れた斬新なサウンドに仕上がった。その秀逸なバックトラックと彼女のヴォイスが互いに反応し合い、官能的でディープな世界を展開する。——このような音楽的変遷は、彼女の表現欲求(エゴ)があまりに真摯かつリアルであることを物語っているのではないか。