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K-HIPHOPが今世界市場で注目される背景は? Jay Parkと2 Chainzコラボまでの歴史を追う

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 韓国ヒップホップのアイコンとも呼ぶべきJay Park(ジェイ・パーク)が、アメリカのレジェンド級ラッパーである2 Chainz(2チェインズ)をフィーチャーしたトラックを出すという驚きのニュースが飛び込んできた。

Jay Park『Everything You Wanted』

 5月25日にリリースされたシングル「Soju」。Sojuとは韓国語で“焼酎”の意味で、金を稼いだ一日の終わりに焼酎を飲んで酔っ払おうといった内容のトラップ・チューンだ。

 昨年7月にJay-Zが運営するレーベル<Roc Nation>(ロック・ネイション)と契約したJay Parkは、このシングルによって全米進出の第一歩を踏み出した。彼は各メディアの取材に対し、「韓国人がアメリカのヒップホップ・カルチャーに影響を受けているように、この曲を通してアメリカ人に韓国カルチャーを見せて影響を与えたい」(W Korea)、「韓国の焼酎ってかっこいいな、飲んでみたいなって思ってもらうことで、互いの文化が混ざり合って壁を取り除くことができる」(HIPHOPLE)と語っている。

 「ジンロ」「チャミスル」「鏡月」など、韓国の焼酎を飲んだことがある人なら分かるように、韓国の焼酎といえば緑色のボトルがトレードマークだ。「Soju」の歌詞にも“green bottles”という言葉が登場するが、韓国人が焼酎と聞いた時に思い浮かべるのが、まさに緑色のボトルだろう。記念すべきアメリカデビューを飾るトラックで、韓国らしさが感じられるテーマをクールに見せたJay Parkのセンスには脱帽する。

박재범 Jay Park – SOJU (Feat. 2 Chainz) [Official Audio]

 ここでJay Parkの経歴について簡単に説明しよう。アメリカ・シアトルで生まれ育った彼は、B-Boyとして少年時代を過ごした後に韓国へ渡り、21歳の時にアイドルグループ2PM(トゥーピーエム)のリーダーとしてデビューした。グループ脱退後はヒップホップアーティストとして徐々に頭角を現し、 2013年にレーベル<AOMG>(エーオーエムジー)を設立。ビジネスマンとして敏腕を発揮する傍らで、自らもラッパー/シンガー/ダンサーとしてトップに登り詰めていった。昨年はレーベル<H1GHR Music>(ハイヤーミュージック)も新たに設立し、新鋭アーティストを次々に輩出している。また、先述のように昨年はアジア系アメリカ人として初めて<Roc Nation>と契約したことが大きな話題となった。現在31歳。これから世界的に大躍進することが期待されている。

 Jay Parkがアメリカでここまで注目を浴びるようになった理由は、もちろん彼自身の実力もあるだろうが、BTS(防弾少年団)を始めとするK-POPアイドルの世界的な活躍、ラップ・サバイバル番組『SHOW ME THE MONEY』の大ヒット、PSY(サイ)やKeith Ape(キース・エイプ)が引き起こしたバズなど、様々な要素が複合的に影響したと考えられる。

PSY – GANGNAM STYLE(강남스타일) M/V

 アメリカで最初に韓国のラップという存在が注目を浴びたのは、間違いなくPSYの「江南スタイル」だろう。2012年に発表されたこの曲は、T-Pain(T-ペイン)、Robbie Williams(ロビー・ウィリアムズ)、Josh Groban(ジョシュ・グローバン)などの海外セレブたちによって広く拡散され、YouTubeを通して世界中で大ブレイクした。音楽的に評価されたというよりは“馬ダンス”などのユーモラスな面がウケたのだが、韓国語ラップに世界の関心が集まったことには変わりない。

 その2年後の2014年、PSYはSnoop Dogg(スヌープ・ドッグ)をフィーチャーしたトラック「HANGOVER」を発表。さらに同年、“韓国ヒップホップの象徴”と名高いDynamic Duo(ダイナミック・デュオ)がDJ Premier(DJプレミア)のプロデュースによるトラック「AEAO」を発表するなど、この頃から韓国とアメリカのアーティストによる音楽的交流が目立ち始めた。

PSY – HANGOVER (feat. Snoop Dogg) M/V

 この2014年というのは、韓国ヒップホップシーンにとって、ある意味大きな転換期だったと言える。PSYやDynamic Duoなどのベテラン勢がアメリカの重鎮たちとコラボするという事件が勃発しただけでなく、『SHOW ME THE MONEY』のシーズン3がブレイクしたことも重なり、韓国国内ではヒップホップが一気に大衆化され、韓国以外の国のK-POPファンたちは同番組を通して他のラッパーたちにも注目するようになったのだ。

      

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