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アーティストが語る“ミュージックヒストリー” 第十三回:JUJU

JUJUが尊敬する、3人の偉大なる歌姫「機会があったら声帯を取り替えたい」

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 隔週木曜日の20時~21時にInterFM897でオンエアされているラジオ番組『KKBOX presents 897 Selectors』(以下、『897 Selectors』)。一夜限りのゲストが登場し、その人の音楽のバックボーンや、100年後にも受け継いでいきたい音楽を紹介する同番組では、ゲストがセレクションし、放送した楽曲をプレイリスト化。定額制音楽サービスKKBOXでも試聴できるという、ラジオと音楽ストリーミングサービスの新たな関係を提示していく。10月5日の放送には、JUJUが登場。“自身が影響を受けた音楽”と“100年後に残したい音楽”を紹介した。今回はそのプレイリストから彼女の音楽性を掘り下げるべく、同回の収録現場に立ち会った模様の一部をレポートしたい。

サラ・ヴォーン「Lullaby Of Birdland」

 JUJUがまず自身のルーツとして挙げたのは、サラ・ヴォーン「Lullaby Of Birdland」。JUJUは子供の頃の音楽体験について「一緒にいる大人によって聴く音楽が違っていて、母方の兄妹5人が音楽好きで、長女がラテンやボサノヴァ、シャンソンを聴く人だった」と明かし、その中でもこの曲については「衝撃が他の音楽と段違いだった。大人に対する憧れを一番最初に持った曲だし、子どもは太刀打ちできないと打ちのめされた」とコメント。叔母の影響で歌手になったJUJUにとって、この曲は忘れられないものだという。実際にJUJUは2011年にこの曲をカバーし、シングルとしてリリースするなど、その影響の大きさが活動にも表れている。

Deee-Lite「Good Beat」

 続いてもう一曲のルーツとして挙げたのは、Deee-Liteの「Good Beat」。ボーカルのレディ・ミス・キアーの声に強い魅力を感じたそうで、「ファルセットから地声にサラッと戻っていて、こういう歌い方があるのか!と驚いたし、歌って深いと思わされた」結果、歌に対して真剣に取り組み始めたという。Deee-Liteといえば、ボーカルのレディもアイコンではあるが、テイ・トウワがメンバーとして在籍していたユニットでもある。ハウスミュージックとファンクを高い次元で融合させた彼らの音楽がJUJUのルーツというのは、興味深いセレクションだ。

Wayne Shorter「JUJU」

 また、「音楽を続けていく中で影響を受けていると感じる曲」には、Wayne Shorterの「JUJU」をセレクト。彼女は「ニューヨーク時代、歌手になりたいけどどうすればいいかわからない時期があって、精神安定剤のように聴いていた曲。ゴチャゴチャしているけど、所々晴れてくる感じが良くて」と話したあと、「その時期に芸名を決めなきゃいけなかったんです。本名が『ジュン』なので、『ジュ』のつく名前が良くて。このアルバムを聴き込んでいるときに、たまたま路上でこのカセットが売られていて。買ったからにはもう自分の名前もJUJUにしてしまおう」と、同曲がアーティスト名のルーツであることを明かした。

 そして、同じテーマの2曲目には、Soul II Soulにも在籍したキャロン・ウィーラーの「Livin’ in the light」をピックアップ。JUJUにとって尊敬する歌姫は、先述したサラ・ヴォーンとレディ・ミス・キアー、そしてキャロン・ウィーラーがTOP3だそうで、「機会があったら彼女たちと声帯を取り替えたい」と冗談交じりで話すほど。JUJUはキャロン・ウィーラーの声について「サラ・ヴォーンとレディ・ミス・キアーがリッチな声だとしたら、彼女はシャーっとした声。空気の入ったチョコみたいな、軽いのに力強くてセクシー」と評した。

 なお、番組ではほかにも、JUJUの“100年後に残したい音楽”として、「一番好きな1200年代の詩人と同じ感覚を抱いたスペシャルなシンガー」や、「100年後も全然古くないと思っているであろう曲」、10月6日デジタルリリース、11日にCDとして発売する新作『いいわけ』についてのトークも行われた。

 

 彼女のルーツミュージックへの愛情や、ニューヨーク時代の豊かな音楽体験を感じさせられた今回の収録。紹介した楽曲を聴きながら彼女の楽曲を再生してみると、その影響を如実に感じることができるはずだ。

(文=中村拓海)

■番組情報
KKBOX presents『897 Selectors』
DJ:野村雅夫 
放送日:毎月第一・第三週木曜20:00からInterFM897でオンエア
番組ホームページ

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