中国SNSで流行した「大白」「小藍」の正体とは? コロナ禍を救うヒーローとして称えられる

中国SNSで流行した「大白」「小藍」の正体

 コロナ禍下の上海で、若者を中心にコロナ関連の新たなネット用語が続々と登場し、オン・オフラインを問わず、広く一般で使われている。たとえば、「大白(ダーバイ)」、「小藍(シャオラン)」といった言葉は、SNS上で見かけない日がないほどバズっている。

 「大白」とは、もともとディズニー映画『ベイマックス』に登場する白くて大きいケア・ロボットのニックネーム(中国語)なのだが、今は新型コロナ感染対策用の白い防護服を着た人を呼ぶ愛称として定着してきた。

 当初、ネットユーザーの間でよく使われていた言葉で、「「大白」って何?」と言葉を知らない人も少なくなかった。ところが、コロナ封鎖が始まった上海で、SNSなどで度々話題にあがってくると、防護服が醸し出す緊張感と親しみやすい愛称「大白」とのギャップもあり、高齢者から子どもまで瞬く間に浸透し、注目を集めた。

 白い防護服というと、「大白」=医療従事者をイメージしがちだが、実はそうとは限らず、警察官、清掃作業者、車両運転者、フードデリバリー配達員から社区(コミュニティ)担当者や小区(住宅団地)のボランティアまで、さまざまな役割の「大白」がいる。

 仕事として「大白」になる人もいるが、たとえば、小区の住民で構成する地域密着のボランティアには、率先して「大白」に志願する人も多い。このボランティア・「大白」が、作業の合間に自撮りした写真や動画をSNSに投稿しはじめ、ちょっとした「「大白」になる」ブームも巻き起こった。それに加え、「大白」は、防疫の現場第一線で奮闘するため、当然感染リスクが高く、SNS上でもコロナに立ち向かう“スーパーヒーロー(超級英雄)”としてみなに愛されるイメージがつき、SNSのスタンプになったりとその人気はとどまることを知らず、ネット上だけではなく、日常生活の中でも広がっていった。

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