中国SNSで流行した「大白」「小藍」の正体とは? コロナ禍を救うヒーローとして称えられる
一方で、「小藍」は、青い防護服に帽子、マスク、手袋など全て青一色の姿で、「大白」のサポートをする“裏方”的な活動が多い。小区の「小藍」ボランティアで言うならば、宅配やデリバリー物品の消毒や運搬、政府配給品の分配作業などだ。ときに上海在住の外国人が『大白』や『小藍』として活躍する姿もSNSで紹介され、話題となることもある。
これまで、ネット流行語と言うと、若い世代を中心としたネットユーザーが日常的に使っていて、どちらかというと一般に浸透していなかった。ところが、今回のコロナ封鎖で、これまでSNSにほとんど触れることがなかった世代でも、食料調達やPCR検査情報を入手するために毎日、スマートフォンなどの端末でグループチャットの新着メッセージや共同購入内容の確認を余儀なくされた。
そのため、自然とグループチャット内で世代の異なる若者とのコミュニケーションも増えた。さらに、若者とコミュニケーションをすることで、ネット文化にも触れ、使われている「言葉」に耳を傾けていくことも自然の流れとなった。こうした環境の中で、ネット流行語のいくつかは、幅広い層にこれまで以上のスピードで広まり、異なる世代間で共通する言葉として成長している。
一般にネット流行語は移り変わりもはやく、流行語からその年の社会やトレンドがどんな年だったか分かると言われるが、コロナ禍が長期化する中では、「大白」や「小藍」といった流行語は、一般語として定着しそうな勢いがある。
(画像=フライメディアより)